新生児を見た夫の、まさかの第一声
産院に面会に来た夫は、娘の顔を見るなり固まり、次の瞬間「な、何なんだよ……この顔は。俺と全然似てないな。お前、浮気したんじゃないのか?」と信じられない最低なことを言い出したのです。
あまりに失礼な発言に、同席していた私の母も「生まれたての赤ちゃんは、みんな赤くてシワシワなの。そんなふうに言うもんじゃない」とたしなめてくれましたが、私は言葉が出ませんでした。
ショックで気持ちの整理がつかないまま、母と一緒に病院の玄関に出た私は、夫と担当看護師のAさんの会話を偶然耳にしてしまいます。
病院の玄関先で聞いた、衝撃の会話
「さっきの作戦、うまくいったでしょ?」
「さすがAさんだよ。俺、どうやって離婚を切り出そうか悩んでたけど、あんな手があったとはな。慰謝料が入ったら旅行でも行こう!」
「楽しみ! 早く一緒になりたい♡」
あまりにも信じがたい内容に、足が震えました。けれど、すぐに問い詰めようとする私を、母が「今はまだ泳がせておこう」と制止。私も冷静になり、証拠を集めることを決意しました。
退院までの間、担当のAさんはことあるごとに夫を持ち上げるような言動をしてきて、正直、顔を見るのもつらかったです。
自宅に戻ると、夫は「子どもの泣き声ってこんなにうるさいもんなのか」など嫌みを連発。わざと夫婦関係を破綻させようとしているのが見え見えでした。
私は反応せずやり過ごしながら、夫とAさんの不貞の証拠を集め続けました。
私を悪者に仕立てようとした夫の暴走
ある日、母と私、娘の3人で出かける準備をしていると、夫が突然「やっぱりこの子は俺に似てない!」と大声を上げました。
「お前が浮気して、こんな顔の子どもを産んだんだろ!」とまで言い出し、私の我慢は限界に。
「そんなに疑うなんて、そっちこそやましいことがあるんじゃないの?」と返すと、夫は焦りだし、「俺はお前から慰謝料をもらって離婚するつもりだ!」と怒鳴り始めたのです。
するとその瞬間、普段は温厚な母の堪忍袋の緒が切れました。
「いい加減にしなさい! うちの娘を疑って、何を好き勝手言ってるの!? 裏切り者はあなたでしょう!」
そこにタイミングよくインターホンが鳴り、やってきたのはAさん。私は事前に、夫のスマホを使い、夫のふりをして「嫁は出ていった」と伝え、Aさんを呼び出していたのです。
暴かれた浮気相手の裏の顔
驚いて立ち尽くすAさんに、母はこれまで集めた写真や会話の記録など、2人の不貞の証拠を突きつけました。
その中には、Aさんが夫だけでなく他の男性とも親密にしている写真が混ざっています。さらに、Aさんは既婚者で、子どももいたのです。
動揺したAさんは「ただの遊びだったのに……。あなたがもっとうまくやれば、慰謝料を取れたのに、最悪……」と口走り、夫は顔面蒼白。どうやらAさんの本当の目的は、夫のお金だったようです。
私の母は、これらの証拠をAさんの夫や、2人の職場にも報告済み。私たちは、これからのことは弁護士を通じて連絡すると伝え、娘を連れて家を出ていきました。
浮気夫と浮気相手の悲劇の顛末
その後、私は弁護士に相談して離婚手続きを進め、慰謝料と養育費を請求。産院からは謝罪があり、聞くところによるとAさんは家庭を失い、退職することになったそう。
元夫も会社に居づらくなり自主退職したと聞きました。現在は慰謝料や養育費の支払いをするために、就職活動をしながらアルバイトをかけ持ちして苦労しているようです。
私は頼もしい母に助けてもらいながら、育児に仕事に充実した毎日を過ごしています!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。