パニ子はカード会社のコールセンターで働く32歳の主婦。夫と5歳の娘と3人暮らしです。毎日いろいろな人からの電話を受けるコールセンターの仕事に、誇りを持って働いています。
ママ友の偏見
しかし、娘の保育園のPTA役員仲間・勝部は「コールセンターで働いてるの? 誰でもできる仕事よね」と、パニ子の仕事を軽んじてきます。ボスママ的存在の勝部は裕福な専業主婦として知られており、「パート=私は貧乏って言っているみたいなものよ」とパニ子の目の前で嫌味を言ってくるのです。
そんなある日、仕事中に予想外の電話がかかってきました……。
金持ち自慢のママ友の正体
パニ子がいつものように電話を取ると、声の主は泣きながら、「お願い助けて!」と、買い物のしすぎで困っていると言います。パニ子はその声がどこかで聞いたことがあると感じ、話しているうちに勝部だと気づきます。お金持ちと言っていた勝部が、実はママ友たちに見栄を張るため夫に内緒で必死に買い物をしていたのです。
「私、こんなに買い物したことが夫にバレたら離婚されちゃうのよ!」「さっさと私を助ける手続きに入りなさいよ!」と電話口でも横柄な勝部。パニ子は分割払いを提案し、問題を解決しました。
そして電話の最後に「それでは、担当はわたくし、パニ子が承りました」と名乗り、正体を明かすことに。
慌てたママ友が口止めに……
「ちょ…ちょっと待ってよ! どうしてあなたが?」と勝部は大慌て!「他の人に余計なこと言ったらタダじゃおかないわよ!」と、口止めをしてきました。パニ子は個人情報を他言しないことを約束しました。
しかしその数十分後、なんと勝部はコールセンターに突撃してきて「パニ子のやつ、私の秘密を握って調子に乗ってる!」と大騒ぎ!
警備員に取り押さえられながらも「さっきのこと、全部あんたの記憶から消しなさいよ!」と、パニ子の仕事道具の大切なヘッドホンを踏みつけて壊してしまいました。
騒動の中、警備員が勝部の夫に連絡を入れていたようで、「お前……何をやってるんだ!?」と驚きながらやって来ました。事情を知った夫は、「今度、トラブルを起こしたら離婚って言っただろ!」と言い、勝部を連れて外へ出ていきました。
自称金持ちママ友の末路
その後、結局勝部は夫に離婚されたそう。家を追い出され、子どもの親権も夫が持つことになったとのこと。散財でつくった借金を背負うことになり、田舎の両親にも絶縁され、昼夜必死に働かなければいけない状況になりました。自業自得ですね。
仕事の価値は、給料や華やかさだけで判断されるものではありません。他人の評価に流されず、自分の仕事に誇りを持って前進していくことが大切ですね。