27歳のパニ子は、母の友人の息子・シンヤと結婚したばかり。2人は、ママさんバレーの仲間である母と義母を通じて紹介されました。シンヤは真面目な性格で、義母と母もとても仲が良いので結婚生活も順調にいくと思っていたのですが……。
マザコンの夫
結婚してみると、シンヤはマザコン!「Tシャツの畳みかたが違う! ママはいつもお店みたいに畳んでた!」「おい! なんで風呂上がりにバスタオルが出てないんだよ!ママはいつも脱衣所に置いといてくれてたぞ!」と、常にパニ子を自分の母と比べて文句を言ってくるのです。
また、「素材の良さは味を左右する」と言って、食材も高い物ばかりを指定するものの、節約を強制してくるのです。パニ子は困惑し母に相談しましたが、「結婚当初は、お互いの家の常識をすり合わせる時期だから」とアドバイスされ、しばらく様子を見ることに。
現金は月5000円で生活する義母
ある日、夫婦で義母の家に行くと、「ママ~、パニ子を叱ってやってよ。こいつ、 家計の事も考えないでポンポン買い物するんだぜ!」と義母に言っているのです。義母は「シンヤ、あんまりわがままばっかり言うんじゃないよ!」と注意してくれますが、シンヤには響いていない様子。
「ねぇママはさ、いつもお財布にいくら入れてる? 参考までに教えてやってよ」とシンヤが義母に聞くと、「そうねぇ、お財布のお金を使うのは、だいたい月に5000円くらいかしら」とのこと。シンヤはその言葉をそのまま信じ、家の生活費を月5000円にすると言ってきました。
離婚を決意した妻の反撃
パニ子は慌てて、「日に166円でどうやって生活するの?!」と反論したものの、シンヤは「嫌なら離婚だ」とまで言いだす始末。生活に疲れたパニ子は、離婚を決意します。
そしてある日曜日、家で寝ているシンヤに電話をかけ、「お義母さんが呼んでるから体育館に来て」と伝えます。シンヤが体育館に着くと、義母と母とパニ子の3人がバレーボールのユニフォームを着て待っていました。
そして義母と母は強烈なアタックをシンヤの足元にあびせながら、「シンヤ、あんたパニ子さんになんてひどい扱いをしてるの!」「月5000円で生活しろって!?できるわけないでしょ! そんなこともわかんないの!?」と怒りをぶつけました。
義母の言っていた「月5000円でやっていける」は現金だけの話で、カードの支払いは別。義母はカード払いがメインだったのです。そして最後はパニ子が「あんたが離婚っていうなら、こっちも離婚上等よ!」とシンヤに渾身の力を込めたアタックを打ちました。
新たな人生への第一歩
それからすぐに、パニ子とシンヤは離婚。元義母からは「迷惑料」として多額の現金を受け取りました。愛想をつかした義母は、シンヤと絶縁したとのこと。シンヤは実家からも追い出され、ひとり寂しく生活しているそうです。
そしてパニ子は、離婚後から母と元義母のチームでバレーボールを始めました。元義母とはこれからもチームメンバーとして仲良くやっていくつもりです♪
シンヤとの結婚・離婚はつらいこともありましたが、この出来事を通じてバレーボールという新たな趣味を見つけることができました。人生における試練が、新たな一歩のきっかけになることもあるのですね。