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「私はあなたより偉いの!」突然わが家に押しかけ居座る義母→古い価値観の義母に私が仕掛けた下剋上とは!?

私は30歳の会社員で、夫と7歳の娘と3人暮らしです。夫とは職場結婚で、出会った当初は昔ながらの価値観でやや亭主関白気味な人でしたが、今では家事や育児にも協力的で、穏やかな家庭を築いています。

いきなり義母が「今日からここで暮らします!」

そんなある日の夜、突然インターホンが鳴り、夫が玄関を開けると……

ドアの前には、大きな荷物を抱えた義母が立っていました。
 

驚いた夫が「か、母さん……? 突然どうしたの?」と声をかけると、「もうあの家には戻りません! 今日からこの家で暮らします!」と宣言。

私たちは驚きのあまり、呆然とするしかありませんでした。

 

「急に何言ってるの!?」とは思いつつも、夜遅くに大荷物を抱えた義母を追い返すわけにもいかず……。とりあえず一晩泊まってもらい、夫と話し合った結果、しばらく同居することになったのです。

 

しかし、その日を境に、私たちの日常は少しずつ変わっていきました。

 

義母は義姉と二人暮らし。年金を受け取っていて、特に働いているわけではありません。そして、『嫁は家にいて夫を支えるべき』という昔ながらの考えを持っていて、働く私に対しては何かと口を出してくるようになったのです。

 

「夜ごはん、まだ? 遅いわねぇ」「品数が少ないわよ。主婦失格!」と、まるで当然のような口ぶりで嫌みを連発する日々……。

 

そんな義母に対し、娘は「ばあば、うちの一員なら、おうちのことちゃんとやらないとだめだよ!」と、まっすぐな目で言ってくれ、スカッとした気持ちになりました。

 

 

義母が逃避した理由は…

義母が突然わが家に来たことも驚きでしたが、同居していたはずの義姉のことも気になりました。
とはいえ、義姉とはこれまであまり連絡を取る機会がなく、帰省のときに軽くあいさつを交わす程度の関係です。事情を知るには、直接電話するしかありませんでした。

 

思い切って義姉に連絡してみると、「お母さんとはもう限界だったの。毎日衝突ばかりで、私も我慢できなかった」と打ち明けてくれました。
義母と義姉の間では、家事や生活のことでケンカが増え、義母が逆ギレして家を飛び出したのだそうです。

 

義姉は「もう無理。お母さんのことはそちらに任せるわ」と突き放すように言い、私は状況をようやく理解したのでした。

 

 

「私はあんたより偉いのよ!」

義母は連日わが家に居座り、家事も一切手伝わず、「私はあなたの夫の母親。つまりあなたより偉いのよ。言うことを聞いていればいいの!」と高圧的な態度を取るようになりました。

 

さすがに我慢の限界が来た私は、「私はあなたの奴隷でも、夫の召使いでもありません。この家では、自分のことは自分でやるのがルールです」と、はっきり伝えました。

 

夫も「母さん、それは違うよ」と私を庇ってくれましたが、「あんたが甘いから、嫁がこんなにつけあがるのよ!」と一蹴され、タジタジに。

 

それでも私は引かず、「ごはんを食べるなら食費は出してもらいますし、住むなら家事も分担してもらいます」と毅然と伝えました。

 

 

少しずつ変化していく義母

それからも義母は洗濯や料理にいちいち口を出してきましたが、そのたびに私は「では、お義母さんがやってください」と返すようにしました。

すると、少しずつ義母が家事を引き受けるようになっていきました。

 

娘もときどき、「ばあば、また古いこと言ってる〜」と指摘し、夫も「今は時代が違うんだよ」とやんわり伝えてくれるようになり、義母の態度も次第に柔らかくなっていったのです。

 

ある日、「スマホばかり見て!」と注意されたときも、「今はスマホで家事や育児の情報を調べる時代なんですよ」と伝えると、義母は驚いたような表情を見せました。

 

このころ、義母はまだスマホを持っていなかったので、「もしよければ、明日スマホを一緒に見に行きませんか?」と誘うと、意外にもすんなり「行くわ」との返答が。
義母はスマホを購入し、レシピや家事のコツなどを検索するようになりました。さらにスマホ教室に通い、友人もできたようで、以前よりずっと楽しそうに過ごすようになったのです。

 

義母の涙と本音

その後は義母が夕食を作ってくれることも増え、私たちは以前よりもゆっくり食卓を囲めるようになりました。

ある晩、夫が「うちの会社で◯◯(私)は『めちゃくちゃ仕事ができる』って評判なんだよ」と話すと、義母はぽつりと「……あなたって、すごいのね」とつぶやきました。

 

私は笑いながら、「私が頑張れているのは、夫や娘のおかげです。それに、最近はお義母さんがいろいろやってくれるから、家族の時間が増えて、すごく助かってます。ありがとうございます」と感謝を伝えました。

 

すると義母の目から、大粒の涙がぽろぽろとこぼれて――

「ここ最近、娘ともケンカばかりで……誰にも必要とされていない気がして、居場所がなくなっちゃって。ここに転がり込んだはいいけど、私には昔のやり方しかできないし、今の時代をちゃんと生きてるあなたが、まぶしく見えたのかもしれないわ。強がって当たってばかりで、本当にごめんなさいね」と、本音を打ち明けてくれました。

 

後日、義母は「娘にちゃんと謝りたい」と自ら義姉のもとへ戻っていきました。
後から聞いた話では、2人でしっかり話し合い、今は協力しながら穏やかに暮らしているそうです。

以前は帰省のたびに義母の顔色をうかがっていた私でしたが、今ではすっかり関係がよくなり、今年は家族そろって会えるのが楽しみです。

 

 

昔ながらの価値観に縛られていた義母も、家族の関わりや環境によって少しずつ変わっていきました。相手と真正面から向き合い、自分の気持ちを伝えることの大切さを改めて感じた出来事でした。

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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