ママ友に指摘されて初めて肝斑を知る
頬骨のあたりがなんだか茶色いなと気付いたのは、車のバックミラーに映った自分の顔を見たときでした。光の加減によってはギョッとするほど目立つことも! 薄茶色の小さなシミが頬骨付近に点々と集まって、大きな茶色い影を形作っていたのです。
もともと特に美肌ではない私ですが、トラブルのない丈夫な肌質で色黒なこともあり、美白にはかなりズボラ。毎週のように息子たちの野球応援で紫外線を浴びまくり、肌や髪にとって過酷だった40代半ばまでのツケが回ってきたのだなと、解釈していました。
そんなある日、高校のグラウンドで野球部のお母さんたちとワイワイ世間話をするなかで、シミの話題になりました。野球母あるあるで、シミはみんなの悩みの種。「野球が終わったら、みんなで美容皮膚科へシミ取りに行こう!」と盛り上がっていました。
すると、いつも美容に対する意識が高いお母さんがポツリとひと言。「あなたみたいな肝斑って、レーザーできれいになるのかな? 」「か、かんぱん?!」美容に対する意識が低い私は、そのとき初めて“ 肝斑” のことを知ったのでした。
皮膚科を受診して肝斑治療を開始
私はすぐにネットを検索し「肝斑とは女性ホルモンの乱れが原因で、頬骨付近に現れる左右対称のシミ」ということを把握。皮膚科で治療できると知り、週明けすぐに受診しました。しばらく薬で様子を見ることになり、トラネキサム酸錠とシナール配合錠(ビタミンC) 、保険外のちょっとお高い塗り薬を処方されました。
せっせとお手入れを始めてしばらくすると、たしかにお肌のハリツヤが良くなり顔色が明るくなったように見えました。でも肝斑が薄くなったかというと、満足のいく効果を感じられません。根気がない私は結局3カ月で治療を中断してしまいました。
野球部引退後、お母さんたちとは受験が無事に終わったら美容皮膚科へ行く約束を交わしました。ところがコロナ禍で卒業式に親が出席できない事態に! 顔も見られないまま別れ、2年以上会えない日々が続いたのです。
気が付いたら肝斑が薄くなっていた!
マスク生活に慣れた私は、次第に肝斑のことなど気にしなくなりました。丁寧にメイクをすることも減っていく、そんなある日。息子たちの成人式の話題で久しぶりに野球部のお母さんたちと連絡を取り合ったことで、私は肝斑のことをハッと思い出しました。即、鏡へ直行! あれ? なんだか薄くなっている!
何度確認しても、確実に肝斑は薄くなっています。頬骨周辺に点々とシミは残っているものの、あのおぞましい茶色い集合体にはなっていません。肌色も明るいような気がするし、むしろここ何年かで一番、お肌の状態が良いんじゃない?
私はまたもやネットを検索。そこには、納得できる答えがありました。「閉経」です。そういえばかれこれ1年くらい生理がない私は、おそらく閉経した模様。むやみに紫外線を浴びなくなったことも理由の一つかもしれませんが、一番の理由はたぶん閉経なのでは? と、感じました。
まとめ
美容に対する意識が低い私が、ママ友のおかげで肝斑と気付き、遅ればせながら美白に気を付けるようになって4年半。私は肝斑が薄くなっていることに気付いたのです。よくあるシミはもちろんありますが、肝斑が薄くなっただけでずいぶんお肌の見た目が良くなりました。
薬や化粧品のおかげではなく、閉経したことで改善するなんて驚きました。女性ホルモンとは、あってもなくても女性の健康や美容に多大な影響を与えるのだなとつくづく感じました。更年期も悪くないなと、ちょっとだけ思える出来事でした。
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イラスト/村澤綾香
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