ある日、ふと首もとを触っていると、首もとの右半分が腫れていることに気が付きました。当時は、東日本大震災のあとということもあり、甲状腺腫瘍の話題がニュースでも多く取り上げられていたため、「甲状腺腫瘍ではないか?」と心配に。すぐに総合病院を受診しました。
甲状腺に腫瘍、摘出手術へ
腫れた首もとを診察してもらった結果、甲状腺に腫瘍があることがわかりましたが、まずは経過観察をすることになりました。しばらくは様子見だったのですが、血液検査の数値が悪くなり、「悪性の腫瘍か良性の腫瘍か摘出してみないとわからない」と医師に告げられ、翌月には右半分の甲状腺を摘出することになりました。
急な展開に驚きましたが、悪性腫瘍だったとしても摘出すれば生存率もぐっと高くなり、完治しやすいとのこと。私も納得し、摘出手術に望むことになりました。
甲状腺を摘出、病理検査の結果
右半分の甲状腺を摘出、病理検査をした結果、腫瘍は「良性」でした。その結果を聞き、ホッと胸をなでおろしました。左の甲状腺はきちんと機能しているようで、薬を服用する必要もありませんでした。ただし「妊娠には注意が必要」との説明を受けました。
その2年後、第4子を妊娠したため、甲状腺の摘出手術をした病院を受診。甲状腺を摘出することで、妊娠6カ月くらいから胎児の発育にも関係してくるらしく、左の甲状腺がきちんと機能しているか検査をすることになりました。
経過も良好、無事に出産
検査後、甲状腺の数値も良好でしたが、不安もあったため、手術をした病院で出産することに。おかげさまで何ごともなく無事に出産することができました。
退院するその日に、生まれた赤ちゃんの甲状腺もきちんと機能しているか検査する必要があり、3時間ほど時間がかかりました。赤ちゃんの甲状腺も調べなければならないとは知りませんでした。私の場合ですが、甲状腺が半分なくても妊娠・出産は順調でした。
体のホルモンバランスを担っている甲状腺。妊娠を継続し、無事に出産することに不安もありました。幸い、無事に出産できたことに加え、持病に関しても連携して対応してくれる病院でよかったと感じています。
著者:武山あゆみ
三男一女の母。ワンオペ育児に奮闘するかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。