家に帰ってきたら「ただいま」と言ってね、と子どもたちに教えていますが、夫は機嫌が悪いと無言で帰宅。私たちが話しかけてもうんともすんとも言いません。
黙って帰ってくるたびに子どもたちが不安そうな顔をするので、毎回私がフォローしています。しかし夫の態度はどんどん悪化するばかり……。
結婚5年目だから…?
結婚当社は「俺についてこい!」と構える夫の男らしさに頼りがいを感じていましたが、今では単にワガママな人。自分に非があっても決して謝らず、親になった今では、子どもたちの教育上良くない面が多々表れて、とても困っています。
機会を見て夫にだんまりの件を問い詰めると「俺にもいろいろあるんだ」と逆ギレ。たしかに外で働くのは何かと大変なこともあるとは思いますが、子どもたちには何の関係もない話です。
謝ってほしかったけれど「結婚5年目になるんだから、何も言わなくても俺の気持ちくらい察しろ」と言い始めた夫。夫婦と言ってもしょせん他人同士なので、何も言わずに察するなんて無茶な話です。特に謝罪や感謝は口に出して伝えることが大切なはず……。
言わなくてもわかるでしょ?
ある日、上機嫌で飲み会から帰宅した夫は、帰ってきたとたん飲み会での出来事をペラペラ話し始めました。
どうやら『家族の中で一番偉いのは誰か?』という話になったよう。夫は「俺の言うことは絶対。何があっても謝らない」と言ったらみんなに驚かれたと自慢げに話していました。驚かれたというより、単に呆れられただけではないかと思いつつ、黙って話を聞く私。「どこの家庭も妻より夫が弱い」「男のくせに情けない」と聞くに堪えないことばかりで、相槌なんて打てませんでした。
うんともすんとも言わない私を見ていら立ち始めた夫は、子どもたちに当たり始めました。とはいえ夫が子どもたちに言っていることは無茶苦茶。戸惑って黙り込む子どもたちに「聞かれたことには応えるのが当たり前だろ」と激怒します。
私は「言わなくてもわかるでしょ? 親4年目なんだから察して」と、夫に言われたことをそっくりそのまま返してやりました。
『離婚』の二文字がチラついた私は、この後ある行動に出たのです。
人間は言葉の動物
数日後、私は記入済みの離婚届を置いて、子どもたちと一緒に実家に帰りました。夫に気づかれないように少しずつ荷物を運び出していたので、もうこの家には戻ることはないでしょう。
夫は帰宅後離婚届を見て慌てふためき、すぐに私の実家へやってきました。予想通り両親への挨拶もなしに「離婚ってどういうことだよ! 今までみたいにお前が謝れば、それで丸く収まるんだよ!」と俺様節炸裂! 「女は男に口答えするな」「誰の稼ぎで食ってきたと思っているんだ」と、あまりにも偉そうなことばかり言うので、実家から追い出すことにしました。
最後まで謝罪がなかったこと。相手を尊重できないこと。すべてにおいて、父親として失格な夫なんて、いないほうがマシです。子どもたちには夫のような大人になってほしくはありません。
家の中でえらそうにすることで職場でのストレスを発散していた夫。捌け口だった私たちを失って、さぞかしストレスフルな毎日を過ごしていることでしょう。逆に私たちはストレスから解放されて、毎日穏やかに過ごせるようになったのでした。
人間は「言葉の動物」 と言われています。夫婦だって親子だって、家族ではあるけれどしょせんは他人。どう思っているのか、何を考えているのかを相手に知ってほしいなら、確実に言葉にして伝えるべきです。そうして気持ちの通い合った付き合い方をしたいものですね。