これまでなかなか旅行に連れて行けなかったので、今回は特別に指定席を予約。外の景色を楽しむために窓側の席にしました。休日で自由席が混雑していたので、指定席を予約してよかったと安心していたのですが……。
隣の席のおじいさんがとんでもない人で
私たちが席に座ると、通路を行ったり来たりするおじいさんがいました。席が分からず困っているのかと思いきや、出発するやいなや私たちの隣に座ってきました。
娘と一緒に窓際の席で景色を楽しんでいると、突然おじいさんが「おい! 眩しいだろう! カーテンを閉めろ!」と言ってきました。娘は「はぁい♪」と素直に応じ、カーテンの中に頭を入れ、「これなら外も見えるし、他の人も眩しくないから安心だね」と素敵な方法を発見。
その後もずっとおじいさんは不機嫌で、今度は「おい、景色を見たいから席を代われ」と席を代わるように要求してきました。私は娘のために窓側の席を予約していたと伝えて断ると、おじいさんは「なんだと!? いいからそこをどけ!」と激怒しはじめたのです。
乗客と車掌に注意され
怒ったおじいさんは「こんな母親に育てられたから、口だけ達者な子が育つんだな!」と言ってきました。私は負けじと「そんなに窓際がよかったら、指定席を購入するときに窓際指定にしたらよかったんじゃないですか?」と反論。
そのとき、近くに座っていた男性が「大人として、年上として、人間として恥ずかしくないんですか?」とおじいさんを一喝。
さらに、その男性が呼んだ車掌がやってきて、「そんなに窓際がいいならなんで窓際指定で買わなかったんですか? 人の席を取り上げるようなことするのは非常識ですよ」と注意してくれました。
娘の言葉に顔を真っ赤にして……
何かに気付いた車掌は、おじいさんに「まさか自由席のチケットでこの指定席に座っているんじゃありせんよね? チケット拝見します」と問い詰めます。おじいさんは動揺し「他の席に移動する」と去ろうとします。
娘が「おじいさん、ごめんなさいが言えないんだね」と言うと、その言葉に周りの乗客もクスクス笑い始めました。恥ずかしさで真っ赤になったおじいさんは「ワ、ワシが悪かった! あんたらが仲良く笑っていたのが、羨ましかったんだ……」と謝罪。その後、車掌に連れられていきました。
幸せそうな人が羨ましいからといって、迷惑行為をするのは人として恥ずかしい行為。年を重ねているからといって、人を見下すことはよくありませんね。
おじいさんが去ったあと、私と娘は楽しい旅行を心ゆくまで楽しんだのでした。