これで宿題を見てあげられる——。
会社勤めをやめたオニハハ。さんは、在宅仕事をしながら家事と育児に専念。イチくんの宿題も、その日のうちに終わらせられる日々が続いていました。それなのに……。
ひとりで頑張ることを提案したけど…
「お母さん、今日の宿題なに? ねぇ、お母さん、お母さん」
小学3年生になったイチくんは、何でもかんでもお母さんを頼るようになっていたのです。
「そろそろイチひとりでも、宿題やってみようよ」
見かねたオニハハ。さんは、イチくんに提案します。
それでもお母さんを呼ぶ声はやまず、下の子たちが保育園から帰宅すると、さらに注意散漫に。一緒に遊んでしまい、宿題どころではありません。
「イチッ!!」
2時間、3時間経っても宿題は終わらず、オニハハ。さんは頭を抱えます。
「僕も宿題やりたいんだよ。でも、楽しいものがあると気になっちゃうの」
「じゃぁ、布団しかない寝室でやりなよ」
最初は抵抗するも、イチくんはしぶしぶと寝室に向かいます。
オニハハ。さんが寝室を覗くと、イチくんはすやすやと居眠り。
しかし、仕方なく宿題に付き添うと、ゆっくり時間はかかるものの、イチくんはきちんと集中できるのです。
しかし、宿題は大量です。1つ終わっても先は長く、オニハハ。さんは自身の子ども時代を振り返ります。
「私が自主的に宿題をやっていたのは、こんなに量がなかったからかも……」
困り顔のイチくんを見ていると胸が痛み、「宿題、やらなくていいよ」の一言がこみ上げます。
「イチ、もう寝よう。仕方ないよ」
翌日、宿題を終わらせられないまま、登校したイチくん。オニハハ。さんは学校から帰宅したイチくんを不安の表情で迎えますが……。
「ぜんぜん怒られなかった。宿題やらなくても大丈夫じゃーん」
これに味を占めたのか、その後のイチくんは宿題を隠したり、終わったとウソをついたり。無敵状態になってしまったのでした。
なかなか宿題が終わらない。子どもはもちろん、親もぐったりしますよね。
宿題量の多さも一因なのか、昨今、長期休みのたびに話題になるのが「宿題代行サービス」。賛否のある宿題代行ですが、気になる文科省の見解はNG。インターネット上でやり取りされる宿題代行の売買に対し、禁止を要請しています。
最近ではIT技術の進歩により、AIを活用した宿題の進め方もあるとか……。しかし、そこにはコピペの問題も関わるため、教育機関も頭を悩ませているようです。