結局あまり登校できないまま夏休みに突入し、2学期が近づいたある日。
「なんで学校って行かなきゃいけないの?」と、本質を突くような質問をしてきたまっちくん。ねこじまさんは「学校はいろいろなことを体験し、自分の可能性を広げたり見つけたりする場所」と前向きに話しました。
2学期が始まると、まっちくんの登校しぶりはますますひどくなってしまいます。そんな中、予約していた大学病院の心理発達科を再び受診することになり……。
「お母さんじゃなくて、本人の…」
事前に先生に聞きたいことをメモして、診察に臨んだねこじまさん。ねこじまさんがまっちくんへの対応に困っていることを話し始めると、医師から「お母さんじゃなくて、本人の困りごとは?」と遮られてしまいました。
このときのことを振り返り、「なんか私、ここに来ちゃいけない感じなのかな」「この時間に意味はあるのかな」という疑問が頭に浮かんだとのこと。まっちくん自身、「困っていることはない」という返答だったので、今回も医師に「慣れたらまた変わってくるでしょう」と、サラッと言われてしまったのでした。
医師と受診者という関係上、なかなか聞きにくいこともありますよね。ねこじまさんは簡潔に伝えるためにメモにまとめて準備していきましたが、今回もまた、親の悩みには寄り添ってもらえないと感じてしまいました。
育児の問題が一瞬で解決するような必殺技はありません。しかし、子どもに関する悩みを抱えて病院を訪れている以上、その背景にある親の困りごとについてもフォローしてほしいところ。
ねこじまさんが心から信頼できる医師や専門家に出会い、まっちくんとの関わり方のヒントを得られることを願うばかりです。
小児神経専門医の松井先生によると、不登校のお子さんは、主に2つのパターンがあるとのこと。それは、「学校に行きたくないタイプ」と「行きたいが体がつらくていけないタイプ」。
前者の場合は、発達の問題の可能性があるかもしれません。本人は学校に行かなくても、家では普段と同じように生活ができます。
後者の場合は、午前中は体調が悪く、朝起きることができないということも。小学校高学年以降に多く、学校がある時間帯は外に出たがらず、夕方になると調子が良くなっていくパターンです。
発達の問題に限らず、家族が困っているときは、まず近所の小児科や役所の保健師さんに相談すると良いそう。必要があれば適切な相談・支援先や専門機関などを紹介してくれるでしょう。
そして、「学校になかなか行けないときは、学校と相談し、1限だけ学校に行くことをおすすめします」とのこと。別室で短時間の勉強をするのも良いそうです。
その場合は、下記の対応が望ましいと言います。
・給食は潔く食べないようにする
・学校行事はストレス度が高いので休む
・調子の良いときも悪いときも1時間だけ行く
・時間帯は本人や学校と相談する
1限だけでも行けると、基本的には出席扱いとしてもらえることが多いでしょう。もちろん本人の希望があれば、行事への参加や、逆に学校をお休みするのもOKです。調子が良くなったら、本人と相談して2限目まで行くなど、学校での滞在時間を少し伸ばしてみましょう。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。