家事と育児をしながら働くのは、決して簡単ではありません。しかし、どれだけ私が忙しそうにしていても、夫は何も手伝わないどころか「大した収入もないのに文句を言うな」と、パートとして働く私を見下してきました。
ちゃんとお願い聞いていた?
ある日、職場で欠員が出てしまったことで残業が確定していた私は、夫に保育園のお迎えを頼んでいました。しかし、保育園からお迎えがまだだという連絡が入り、夫が行っていないことが判明。夫は謝罪するどころか「所詮パートなんだから、残業を断って迎えに行ってこい」と言ってくる始末。
夫の事あるごとにパートだと見下してくる言動は、本当にストレスでした。
過去私が家を空けた日も、自宅に戻ったら家の中は荒れ放題で、片付けるように言っても「パートなんだから家のことくらいは責任もて」と言い返されたことが……。
私が正社員なら文句ないよね!
あまりにもパートを見下す夫の態度がどうしても許せず、夫に「私が正社員なら文句がないのか」と聞いてみました。すると「できるもんならなw」と言ってきた夫。
それを聞いた私は、とある計画に向けて静かに動き出しました。
それから1年の月日が流れたころ……。夫から電話がかかってきました。
「お前家事放棄してどこにいる?!すぐ帰ってこい!」
相変わらずの偉そうな態度に、私はイライラ……。どうやら、私がしばらく家をあけていたので、相当家事が溜まってしまっているらしく、それを片付けてほしいようでした。
「自分でやれよ。社長命令な」
「は……?」
意味が分からないという夫に、夫の会社が取引しているとある会社で社長のポジションを用意してもらい、今は社長として働いていると伝えました。
しかし、夫は「ついこの間までパートだった私が、社長になんてなれる訳がない」と決めつけ反論。しかし、これは紛れもない事実。以前から夫の暴言にうんざしていた私は、仕事が軌道に乗ったら離婚しようと考えていたので、このタイミングで計画を実行することにしました。
証拠?沢山あります!
私はかなり前から、新しい会社の立ち上げから一緒にやってほしいと、以前プログラマーとして働いていたときの社長から声をかけてもらっていました。しかし、まだ子どもも小さく、ブランクもあるため、私には現実的ではないとお断りしていたのです。
しかし、夫から散々バカにされ続け、どうしても見返してやりたくなった私は、会社を立ち上げるお手伝いをしていました。そのときの頑張りが認められ、パートから社長へと華麗なる昇進することに。
ここまで説明しても納得してくれない夫。私が社長になったという証拠を見せろと言ってきたので、今ちょうど夫の会社の社長さんと一緒にいて、やりとりもすべて見ていると伝えます。すると、強気だった夫が一変。「これからはお前の気持ちに寄り添うように努力する! だから社長には全部誤解だったって言ってくれ!」とお願いしてくるように。
「平社員の分際で私に命令ですかー? 自分の立場をわきまえて下さーいw」私はそう答え、夫の要求を拒否しました。そのときの夫は今まで私がどんな気持ちだったのか、身をもって体験したのではないでしょうか。
その後、私たちの離婚が成立。夫は私への言動が社内で噂になり、完全に孤立してしまったようですが、慰謝料返済があるので会社を辞めるわけにもいかず、苦しい生活をしているそう。私はというと、社長として努力を重ね、失敗しつつもなんとかうまくやっています。元夫の発言はかなり傷つきましたが、そのおかげで一念発起できたので、結果オーライでした。
◇ ◇ ◇
今は昔とは違い、ライフスタイルに合わせた働き方ができるようになりました。たとえ正社員ではなくても、会社を支える有能な人材はたくさんいます。妻さんは夫に働き方で優劣をつけられたのはつらかったと思いますが、そこからの努力が大きく花開く結果に繋がり、本当によかったですね!