つらかった自分の経験
私は中学生のころに初潮を迎えました。内気な性格だったため、友だちや先生に生理の相談をすることができませんでした。家でも生理の会話をすることはあまりなく、生理の話をすることは恥ずかしいことだと思っていたのです。
そんな私は、当時参加した宿泊合宿で経血漏れの経験をしました。レクリエーション中にトイレに抜けることができず、経血が漏れてしまい、汚れた下着にナプキンを重ねてやり過ごすことに。
友だちや先生に気軽に話ができていたらそこまでつらい思いをしなくてもよかったのにと、今では思っています。
娘からの質問に…
その後、夫と結婚して、私は3姉妹の母になりました。長女が小学生になったころ、生理中だった私は「今日はパパとお風呂に入ってね」と言いました。すると、それまで何も気にしなかった長女が「どうして?」と聞いてきたのです。生理のことをどのように説明するかなど、考えてもいなかった私は「今忙しいからあとで入るよ」と言ってその場をごまかすしかなくて……。
けれど私は、このことをあとになって後悔しました。中学生時代に経験した経血漏れのことを思い出したからです。
そして「やっぱり娘たちに同じ思いをさせたくない。だから生理のことを娘たちにきちんと伝えるべきだ」と思ったのです。
しかし、私は親から詳しく生理の話を聞いたことがなかったため、どのように伝えればよいかわからず、とても悩みました。
戸惑いつつも…
ひとまず、小学生のときに自分が習ったことを思い出して、生理について簡単に伝えてみることにしました。「大人になるとね、赤ちゃんを産むために、月に1回血が出るんだよ」と説明しました。
娘が変に思わないかな、とドキドキしましたが、娘の反応は「そっか、だからお風呂に一緒に入れないんだね」とあっさりしたもので……。
今まで不思議に思っていたことに納得できたようです。「一緒にお風呂に入れないわけじゃないんだけど、血が出てたらびっくりするかと思ってね」と、私も自分の思いをそのまま話すことができました。
これまでは、夫にも生理の話をしたことはなかったのですが、「生理痛でつらい」「生理用品を買ってくるね」と、夫婦の間でも自然に生理の話ができるようになりました。夫もそれを受け入れてくれて、私が今まで気にしすぎていたのかも……と気づきました。まだ長女は生理が始まっていませんが、ナプキンの使い方や生理痛のことなど、少しずつ伝えていきたいと思います。
著者/桃野 ゆか
監修/助産師 松田玲子
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