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「テストは100点なのにどうしてオール2なの?」モンペママが学校に怒鳴り込み!?先生の返答は…

小学校の教員をしている私。勉強を教えるのはもちろんですが、それだけではなく社交性やマナーも学んでほしいと思っています。

これは私が3年生の担任をしていたときの話。1人強烈な保護者がいました。今まで出会った中でナンバーワンのモンスターペアレントです。

そのママは、近所ではセレブママで有名だったよう。ご主人は開業医で、息子も将来は医者に……と期待がかけられていました。でもその生徒、相当甘やかされているのか、ワガママで協調性がなく、どちらかというと問題児だったのです。

学校で話題のモンペママ

モンペママは、学芸会で息子が脇役だったことに腹を立て、学校に乗り込んできたこともあるそう。他の子とは家柄も頭脳も違うと言って担任を怒鳴りつけ、最終的には泣かせてしまったと聞いています。


当時の担任は、彼女の迫力に負けて成績もオール5をつけてしまったよう。しかしそれは教員としてあるまじきこと! 自分が担任になったら基準通りきちんと評価しようと思っていました。

 

そしてついに担任を任された今年、私は適切に評価をした成績表を渡しました。

 

モンペママが学校にクレーム!

案の定「先生! この成績表間違えてますよ!」と、モンペママが学校に乗り込んできました。「いえ、間違いありません。オール2は適切な評価です」私がそう言うと、セレブママは怒りながら理由を尋ねてきました。


「息子さんは、話を聞かずに居眠りも多く、ノートさえ真面目にとりません。クラスメイトの勉強を阻害するような行動も見られます」と説明すると「テストは100点ばかりよ!」とセレブママは反論しました。

 

そこで私は、そもそもわが校の低学年のテストは基本的に全員が100点を取れる難易度になっていて、100点ばかりの生徒はたくさんいると説明しました。

 

教師をやっていて良かった!

モンペママが無言になったところで、さらにひと言。「もしお父様の跡を継いで息子さんが医者になっても、今のように人の気持ちがわからない自分勝手な人間のままなら、患者は離れていくと思いませんか? そうなると、困るのは息子さんです」


私がそこまで言うと、静かに話を聞いていた本人が口を開きました。「……もういいよ、ママ。僕は先生と話して、これまでの自分が間違っていることに気が付いたんだ」息子の思いがけない発言に、モンペママも驚いています。

 

「お勉強も頑張ってほしいけど、お友だちと仲良くすることも知ってほしいな」私が言うと、男の子は「はい!」と元気よく返事をしてくれて、この仕事に就いて良かった! と感動しました。

 

モンペママの教え

モンペママからはさっきまでの勢いが消え、息子に手を引かれて静かに帰っていきました。

 

その後、これまで授業を聞かず、勉強が苦手な子をバカにさえしていた男の子は見違えるほど立派な生徒に変わりました。話を聞くと、授業は聞かなくても良い、勉強のできない子とは付き合うな、などとモンペママに言われ、忠実に守っていたよう。私が“それではいけない”と諭すと、しっかりと理解してくれました。

 

この調子で勉強とともに社交性も学んでいけば、素敵な医者になる道は、そこまで遠くないかもしれません。

 

 

誰しもわが子がかわいく、その才能を信じたいと思うもの。しかし盲目的になってはいけません。ましてや、偏った価値観を植え付けてしまうと、後々子どもが苦労することもあるのです。

 

テストの点数だけでなく、さまざまな良いところを見つけて、育てていきたいですね。

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