義母の介護を押し付ける夫
私が介護の資格を持っているからか、夫は義母の介護を当たり前のように私に押し付けます。平日は、「残業だった」と言って夜遅くに帰宅し、土日も夫が家にいることは少なく、理由をつけてどこかへ出掛けていきます。そして、私が何か意見をすれば、「こんな高級マンションに住めているのは誰のおかげなんだ」と怒ります。義母との仲は良好ですが、私を気づかってくれない夫にはうんざりしていました。
義母の遺書に書いてあったこと
ある日、義母が高熱を出し、私はずっと側で看病をしていました。しかし夫は、「接待ゴルフだから」と言って朝早くから出掛けたのです。私は「信じられない」と思いながら、義母の看病を続けました。すると、義母があまりにも苦しそうな表情をしたので、私はすぐに救急車を呼び病院へ。病院で診てもらうも、すぐに義母は息を引き取りました。私は急いで夫に連絡をしたのですが、
「お義母さん今息を引き取ったよ…」
「お前帰ったら覚悟しとけよ」
「え…?」
私は夫が何を言っているのか理解できず……最初は義母を亡くしたショックが大きいのだろうと思いました。しかし、夫は「5千万円の遺産のことを知っていたのだろう」と言い、義母の遺書に、遺産はすべて私に譲ると書いてあったことがわかったのです。
夫は「ふざけるな」と怒り狂い、いろいろな話を持ち出して私を責め立てました。その勢いで、この日は接待ゴルフではなく、浮気相手と一緒だったことも暴露したのです。
夫と立場が逆転
その後、遺書に書いてあった通り、遺産はすべて私がもらい、夫からは慰謝料をたっぷりもらって離婚しました。私は実家に戻り、両親のために実家をバリアフリーに改装しました。その一方で、高級マンションに住む夫は、アパートへ引っ越したようです。
その1カ月後、私は実家の近くの介護施設に就職が決まりました。毎日、「天国にいる義母はどうしているかな」と考えながら、介護の仕事に励んでいます。
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これまで義母に尽くしてきた恩返しが、意外な形で届きましたね。施設の人だけでなく、天国の義母からも、「毎日一生懸命介護してくれてありがとう」と言う声が聞こえてきそうですね。
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