夫は、子どものころから実家の隣に住んでいたA子を、実の妹のようにかわいがっていました。A子は結婚しているのですが、夫とA子はたまに連絡を取って近況を報告し合うほど仲が良いのです。
女友だちが離婚して喜ぶ夫
ある日、ソファで横になってスマホをいじっていた夫が、急に起き上がり「A子が離婚したって! 俺、電話してくる!」となんだか嬉しそうに自分の部屋で電話を始めたのです。
そして1時間後、ようやくリビングに戻ってきた夫に私は「ねえ、もしかしてA子さんのこと好きなんじゃないでしょうね?」と聞くと、「俺にとってあいつは妹みたいなもんなんだから」と全否定。
しかし、予想外のことが起こったのです。
平日夜遅くに、突然現れて
なんと夜遅くにA子が家を訪ねてきました。「やっほー! お兄ちゃんの家、見たかったから来てみたの! さすが大きな会社に勤めてるお兄ちゃん、立派なお家ねぇ~♪」と嬉しそう。A子は好き勝手に家を見学したあと、引っ越しの片付けがあるからと帰って行きました。
それからというもの、夫は仕事の付き合いがあると言って毎日帰りが遅くなり、休日も出かけることが増え、娘と出かける約束もドタキャンするようになっていったのです。
娘の誕生日に、女友だち優先!?
娘の誕生日、食卓にごちそうを並べて今から食べようとしたとき、夫の電話が鳴りました。「A子が家を追い出されたらしい! アイツ泣いてた……俺、行かなきゃ!」と家を飛び出して行ったのです。
娘はお祝いしてもらえず、悲しい表情……。娘より、女友だちを優先したこと、許せません。私は深いため息をつきつつ、夫とA子の関係を突き止める秘策を実行することにしました。
真実を告げると、予想外の展開に
それから1時間後、夫はなんとA子を連れて帰ってきました。さらにA子をこれからしばらく家に住まわせると言うのです。これはさすがに我慢の限界、怒り爆発!
「無理に決まってんでしょ! 出て行って!」と言うと、A子は「は? この家はお兄ちゃんのものでしょ? あなたが勝手に出て行けばいいじゃない!」と言ってきたのです。
そこで私は、この家はもともと私が持っていた家だということ、夫は年収は200万円以下だと伝えました。夫はA子に見栄を張って、大企業に勤めている高収入サラリーマンだと嘘をついていたのです。
そして、夫の上着のポケットに隠していたペットカメラを取り出し、「このカメラはスマホと連動しているの。私はずっとあなたたちの会話を聞いていたのよ! ずっと前から浮気してたよね? 離婚しましょう。2人とも慰謝料しっかり支払ってね」と言いました。
見捨てられた夫の末路
するとA子は、「え? お金持ちなのは奥さんだったの? こんな安月給の男、もういいわ。昔から都合よかっただけなの。だから私には慰謝料請求しないで~!」と懇願してきたのです。
私に離婚を宣言され、A子にも見捨てられた夫は涙を流し「お願いだ! 見捨てないでくれ!」と泣きつきましたが、家族を裏切った夫を許せるはずがありません。さきほど連絡していた義両親がちょうど来てくれたので、これまでの流れをすべて話し、夫を連れて帰ってもらいました。
その後、もちろん私は2人に慰謝料を請求。破局した2人は、それぞれ慰謝料の支払いのために苦しい生活を強いられているようです。
離婚した私は、娘と穏やかな毎日を過ごしています。離婚するまで大変なこともあったけれど、娘は「ママ、お仕事忙しいのに、毎日ご飯作ってくれたりしてありがとう!」と言ってくれるような素直な女の子に育っています。これからも成長を見守るのが楽しみです。