「母さんが…」を連呼するA男
交際を始めた当初は、私はA男のことを「母親好きのいい息子」だと思っていました。
たとえば、「これ、母さんが好きそうだから買って帰ろうかな~」「母さんが風邪ひいちゃったから看病しないと」などと言うたびに私は、「お母さん思いで本当にやさしい」と好感を抱いていたのです。
そんな日々を経て、私たちは交際1年で婚約。しかし結婚が決まると、A男は今までよりも「母さん」と連呼するようになったのです。
ランチや服選びなど、私の希望よりお母さんの意見を優先する場面が増加。ことあるごとに、「母さんがここは高いって」「母さんがこのブランドは質が良くないって」と言ってきて……。私の行動や服装にまで「母さんが……」と口を出すようになり、私の中のモヤモヤは高まっていきました。
ただ、結婚式に関しては、「結婚式の主役は新婦だからね! 君の気持ちを優先させたい」と言ってくれ、私は安心。2人で式場を予約し、半年後に挙げることにしたのでした。
式場を勝手にキャンセル!?
しかし、挙式2カ月前のことです。招待状を送る前の確認として式場に行くと、スタッフから驚きの事実を知らされました。
「新郎様からのお申し出で、式はキャンセルになっております」
私はすぐにA男に電話。すると、A男は平然と「母さんが、結婚式は金がかかるから中止にしろって言ったんだ」と返してきたのです。
「えっ……」と絶句する私に、A男は悪びれもせず「母さんが、結婚したら妻は夫に従うものだって。夫の意向なんだからいいだろ」と発言。さらに、「君が結婚式をやりたいと言ったのだから、キャンセル料は払ってくれ」とまで。信じられない言動に頭が真っ白になり、何も言えないまま電話を切りました。
私は半泣きで帰宅し、出迎えた母にすべてを打ち明けると、母は冷静に問いかけてきました。
「あなたは、今でも本当に彼のことが好きなの? 結婚しないことよりも、最低な男との結婚生活のほうが大変だと、私は思うのよ」
私は婚約破棄を決意
私は母の言葉から自分の心を見つめ直し、A男との別れを決意しました。
そして、両親と一緒に、私はA男の自宅へ。彼の母親と対面し、「式場を勝手にキャンセルするなどあり得ない。どうして当事者じゃない母親が最優先? それに、結婚したら妻は夫の言いなり? 私の目が節穴だった。結婚はやめる!」と告げました。
A男と彼の母は、「お前のほうこそ身勝手だ! 婚約破棄するなら慰謝料を払え」と逆ギレ。ただ、私の父が「知人に弁護士がいるんです。そのような態度なら、こちらは争っても構いませんよ」と言うと、「そ、それは……」と大人しくなったのでした。
新たな人生の始まり
最終的に、結婚式のキャンセル料はA男が負担するということで落ち着きました。
その後、A男の同僚から聞いた話によると、彼は恋人はすぐにできるものの、いつも母親が原因で最終的には結婚に至らないよう。彼が母親との関係を見直さない限り、結婚は難しいかもしれません。
一方、私は結婚式のために貯めておいたお金で、家族と温泉旅行に行くことに。両親には心配をかけたので、おわびとお礼もかねての家族旅行です。
温泉で気分転換をしたら、人を見る目を養いつつ、仕事も恋も頑張ろうと思います!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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