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「ようこそ貧乏人さん♡」私にワインを浴びせた社宅ボスママ→1階住みだからと見下され…そこに夫が!

私は最近、夫の会社が所有する社宅に引っ越したばかり。兄も夫と同じ会社に勤めており、社宅で奥さんと暮らしています。家族ぐるみで仲良くするのを楽しみにしていたのですが、夫は引っ越しと同時に1カ月の出張へ出かけてしまい、まだ一緒に暮らせていません。

社宅はきれいで快適ですが、厄介な人物が3人います。本部長、営業部長、経理部長の妻たちです。高層階に住む彼女たちは、「社宅のリーダー・サブリーダー」を自称し、ほかの住人たちを見下していました。

 

 

1階に住む私を貧乏人と見下すボスママ

引っ越してきた日に夫は出張に出かけてしまったため、私は今、社宅の1階でひとり暮らし状態。12階に住む兄夫婦が夕食に誘ってくれるのが唯一の楽しみでした。兄は人事部長で、部屋も高層階ですが、兄の奥さんは厄介な3人の妻たちとは違い、やさしくてとてもすてきな人です。

 

ある日、社宅の廊下で突然、例の3人に声を掛けられました。

 

「1階に住む貧乏人が、人事部長夫人に取り入って、調子に乗るんじゃないわよ」

 

どうやら、引っ越してきたばかりの私が、兄夫婦と仲良くしているのが気に食わないようでした。

 

私は嫌みを言われても気にせずスルーしていましたが、段々と彼女たちの言動はエスカレートしていったのです。ついには夫の悪口まで言い出したので、「何も知らないのに勝手なことを言わないでください」と反論しました。

 

すると、「低収入家庭のくせに、生意気よ!」と怒鳴りつけてきた彼女たち。そのとき、偶然兄夫婦が通りかかり、私を助けてくれました。彼女たちは、私と兄の関係性を知って驚いていましたが、「人事部長とその奥様にかばわれて、いい気になってるんじゃないわよ! 痛い目みせてやるわ!」と、嫌みを言いながら去っていきました。

 

 

歓迎パーティーで起きた事件

それから約2週間後、社宅に住むみなさんが、夫が出張から帰ってくる日に合わせて、近所の飲食店を貸し切り、私たちの歓迎パーティーを開いてくれることに。もちろん、あの3人は招待されていません。ところが開始直前、突然お店のドアが開き、あの3人が入ってきたのです!

 

「うちの子が、ほかの階の子から、この店で1階に引っ越してきた貧乏ご家族の歓迎パーティーをやるって聞いたらしいの。どうしてリーダーとサブリーダーの私たちが呼ばれてないのかしら? 私たちも、一緒にお祝いしてあげるわ?」

 

そう言うなり、3人のうちの1人が手に持とうとしたワインの入ったグラスを倒して……。ちょうど隣にいた私の服にバシャっとワインがかかったのです。「あら、ごめんね〜手が滑っちゃって」と言いますが、私にもきっとほかの住人たちの目にも、わざと倒したように見えました。そして「貧乏人さんようこそ~歓迎するわ♡」と言って、ワインで濡れた私を囲み、あざ笑う残りの2人。そのとき、再びお店のドアが開き、タイミングよく夫が現れました。

 

「あなた! おかえりなさい!」
私が夫に駆け寄ると、3人は硬直し、「しゃ、社長!? どうしてここに? あ、あの、お2人はどういうご関係で……?」と聞きます。

 

「どういう関係って、彼女は僕の妻ですが?」夫がそう答えると、3人の顔色が一気に青ざめました。実は、私の夫はこの会社の社長。まだまだ小さな会社ですが、義父の代から引き継いで、今は夫が会社を経営しています。私たちは新居が完成するまでの仮住まいとして、この社宅の1階に引っ越してきたのでした。

 

これは社宅では周知の事実でしたが、この3人は、日ごろからほかの住人たちを見下して交流を避け、社宅全体の集まりにも一切顔を出さなかったため、私が社長の妻だとは知らなかったのです。3人の夫たちも、妻たちの社宅での横暴ぶりを知っており、あえて社長家族の情報を詳しく伝えていなかったのかもしれません……。

 

「ところで、その服はどうした? 大丈夫か?」ワインまみれの私を見て、夫が心配そうに尋ねました。空のワイングラスを手に持ったままの1人に視線を送り、「ワインの入ったグラスを倒されちゃったの」と私が言うと、彼女たちは罪をなすりつけ合い、その場で仲間割れを始めました。

 

「あなたたち3人のことは、いろいろな社員からたびたび話を聞いていますよ。頼んだ覚えはありませんが、社宅のリーダーとサブリーダーをやってくださっているんですよね。私の妻はご迷惑をおかけしていませんか?」夫にそう聞かれ、3人は気まずそうに下を向いてしまいました。

 

さらに夫は「いい機会なので、社宅に住まわれているみなさんのご意見を聞かせてください。何かお困りのことはありませんか?」とほかの住人たちに声をかけたのです。すると、ひとりの住人が意を決したかのように「実は……」と、彼女たちから受けた嫌がらせについて話し始めました。

 

それをきっかけに、「実は私も……」と続く人が続出し、3人による嫌がらせの数々が次々と暴露されていったのです。完全に立場が逆転してしまい、ほかの住人たちからさげすむような視線を浴びせられた3人は、いたたまれなくなったのか逃げるようにその場を後にしました。

 

 

立場を失ったボスママたち

後日、社宅の管理担当と会社に事実を報告し、これまでの嫌がらせの内容をまとめて弁護士にも相談しました。

 

その結果、会社からそれぞれの夫に事情確認が入り、3人は夫から叱られたのか、社宅での迷惑行為はなくなりました。この騒動で3組とも夫婦仲はこじれ、うち1組は最終的に離婚にまで発展したそう。残りの2組も「社宅でもう迷惑行為をしない」と夫に約束させられるなど、家庭内で対応をとったと聞きました。夫は今回の件を受けて、社宅でのトラブル相談窓口を社内に設けるなど、再発防止の仕組みづくりを進めています。

 

一方の私たちは、歓迎会を楽しんだ数カ月後に、完成した新居に引っ越しました。社宅で暮らしたのは半年にも満たないほんの短い間でしたが、みんなと仲良くなれて本当によかったと思っています。

 

厄介な人物に悩まされましたが、私が1階に引っ越したことによって、社宅が平和を取り戻す結果となり、これもある意味よかったなと。今度は、私たちがみなさんを新居に招いてパーティーを開催しようと計画中です。これからも、夫の会社の方々とは良好な関係を築いていきたいと思います。
 

◇ ◇ ◇

 

平和な日々が訪れて何よりでしたね。勝手な憶測で人を決めつけ、見下すような人は、周囲からの信頼を得られないものなのでしょう。相手がどんな立場でも、敬意を持って接することが大切ですね。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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      誰の体験談なんだか。
      『創作』でしょ?

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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