夜中に突然聞こえてきた叫び声
長女は二段ベッドの上の段で、ひとりで寝ています。私と夫も爆睡していると、突然「わー!」と叫ぶ声がしたのです。私と夫はびっくりして起き上がると、何かに怯えながら叫んでいる長女の姿がありました。
ベッドから落ちる勢いで怯えていたので、まずは長女に声をかけてベッドからおろそうとしたのですが、長女は怯えて動くことができませんでした。何とか無理矢理抱っこして、ベッドからおろしたのですが、私たちが触れるとびくっとし、部屋の端っこを見て怯え続けていました。
私たちも、長女は幽霊か何か見えているのかと怖くなって、途方にくれていたのですが、長女に「どうしたの?」と尋ねると、「ありがのぼってくるの、うわー!」と再び叫んだのです。暗がりだと怖いので電気をつけて、何回も呼びかけて抱きしめると、長女はやっと落ち着くことができました。
長女が叫んだ理由…
その後長女の体が熱いことに気付き、熱を測ると40度近くありました。すぐに病院に連れて行くと、症状から原因は「熱せん妄」だと診断されました。私は熱せん妄という言葉すら知らなかったので、娘が怯えて叫んでいる姿を見て本当に怖かったことを覚えています。
でも、長女がパニックになっているときに一緒にいて、助けることができてよかったです。驚いたけれど、いい経験になりました。再び同じことがあっても落ち着いて対処できると思います。
今回のホラーな体験は、原因がきちんとわかったので安心しました。子どもに起こることで知らないことはまだまだあるのだなと痛感した出来事でしたが、今後の学びにしていきたいなと思います。
※高熱に伴う異常行動を総じて「熱せん妄」と言います。症状には、幻覚が見えたり聞こえたりするほか、錯乱して支離滅裂な言動をしたり、急に部屋を飛び出したり窓を開けて飛ぼうとしたりといった異常行動がみられます。多くは一時的なもので後遺症などの心配はありませんが、脳炎などでも似た症状が起きる場合があります。意識障害、数時間の異常行動、しびれや麻痺などの症状があれば受診しましょう。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:松谷えりな/30代女性・主婦。3歳の息子と、7歳、5歳、2歳の娘たちの4児のママ。教員免許保持。子ども4人と夫、ペットのわんちゃん1匹と暮らしており、趣味は子どもたちといろいろな公園へ遊びに行くこと。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています