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「お姉ちゃんの旦那もらうね♡」有名レストラン店長の夫を妹が略奪⇒ある書類を見せて真実を告げると

私たち夫婦はレストランを経営しています。自慢ではないのですが、記念日などにも予約されることの多い、ちょっとリッチなレストランです。店長である夫はマイペースな上に少々頼りないところが不満ですが、私はあまり指摘しないように心がけています。そんなとき、疎遠だった妹と12年ぶりに再会して……。

「お姉ちゃんの旦那もらうね♡」有名レストラン店長の夫を妹が略奪⇒ある書類を見せて真実を告げると…?

 

仕事のできない夫にうんざり

夫とは一緒にレストランを経営しています。私がお店のオーナーで、店長を務めているのが夫です。そんな夫は面倒なことが嫌いなようで、予約表を見てため息をついているときがあります。

 

というのも、うちのレストランはプロポーズや記念日に予約されるような、ちょっとリッチなレストランです。プロポーズの予約が入った際には、その場にいる他のお客様の分もシャンパンを用意して、レストラン全体でお祝いできるよう配慮しているのですが……夫はその準備が面倒なようなのです。

 

それはともかくとしても、もともとマイペースな性格だとはいえ、夫は店長としての仕事に少々粗が目立っていました。料理に使われている魚の名前を間違えたり、ソースの紹介もうろ覚えだったり……。反省の色もなく毎日ぼーっと仕事をしていて、以前から他のスタッフによく注意されていました。

 

12年ぶりに再会した妹が…夫をロックオン!?

ある日、最後のお客様をお見送りしてお店を閉めようとしたときでした。「お姉ちゃん!?」と聞き覚えのある声がして振り向くと、そこには疎遠だった妹が! 会うのは12年ぶりでしょうか……。私は高校を卒業してすぐに実家を出てから、妹には会っていませんでした。小さいころから容姿の整っていた妹は、大人になった今も相変わらずの美人です。

 

しかし、そんな妹は昔から性格に難ありで……。12年ぶりの再会なのに「こんなところでバイト?このレストラン有名だけど高卒でも雇ってくれるんだね(笑)」「今度食べにきてあげるよ!このスタッフが私にワインかけてきたぁ!とか言って、クビにさせちゃうかもしれないけど(笑)」などと、会って早々に悪口を言ってきます。

 

するとそのとき、「おーい!電気消すぞ」と言いながら、夫がお店の外に出てきてしまったのです! 私は嫌な予感がしました。夫が「知り合いですか?」と声をかけると、調子よく「妹でーす♪」と答える妹。それを聞いて改まったように夫は「初めまして。妻とは去年に入籍しました。ここの店長をしています」と、礼儀正しく自己紹介をしました。

 

「店長」という言葉を聞いた瞬間、妹の目の色が変わったのがわかりました。「やぁ~ん♡こんな有名店の店長だなんてすごいですね♪今度ゆっくり話しませんか?」と、妻である私の目の前で色目を使い始めたのです。妹との関係があまり良くないことは結婚前に話していたはずなのに、美人の妹に褒められてまんざらでもない様子の夫……。そして妹は理由をつけ、夫と連絡先を交換したのでした。

 

仕事中も上の空の夫に苦情が増えてきて…

それからというもの、夫はスマホを手にしながら、あからさまにコソコソするようになりました。さらには、仕事中にもかかわらず「ちょっと用事があって」とお店を抜け出し、どこかに出かけることも……。妹と顔を合わせてから様子がおかしくなったので、夫が妹にほだされているであろうことが容易に想像できました。

 

そして、以前に増して仕事中にぼーっとしている夫に対し、他のスタッフたちから厳しい苦情が入るようになってしまったのです。「旦那さんどうにかなりませんか?あんなに気が抜けた状態で接客されるのはよくないし、僕たちだけでお店を回したほうがいいかもしれません。もう注意するのも疲れました」と。

 

わざわざお店を予約してきた妹。その魂胆は?

そんな夫をフォローするのにも嫌気がさしてきたころ。お店にプロポーズの予約が入ったのですが、スタッフによると「予約を入れた女性が妹だと名乗っていました」と言うのです。なにやら嫌な予感がします。しかし、プロポーズされる相手がいるということは、私が邪推をしていただけで、妹と夫の間に特別な関係はないのかもしれません。

 

混乱しながら迎えた予約時間、お店に現れたのは妹ひとりでした。私が「お連れの方は?」と聞くと、「もう着いているはずよ。早く席に案内しなさい!」と偉そうに告げる妹。すると……お店の奥から登場したのは夫でした。

 

「この人が連れよ!お姉ちゃんの旦那もらうから」。妹がそう言うと、続けて夫が「そういうことだから別れてほしい」と言ってきました。妹は「夫が有名レストランの店長だなんて自慢になるわ♡SNSに書いてもいい?」と意気揚々と夫に聞いています。夫も誇らしげに「もちろん」と答えていて、もう見ていられません……。

 

私はもはや反論する気もなく「好きにして」と言ってその場を離れました。とはいえ、もちろん不貞行為をした2人を許せるはずがなく……。密かに2人への仕返しを考え始めたのです。

 

不貞行為をした2人に制裁を!

後日、お店を貸し切りにして「結婚のお祝いをするから」と言って2人を呼び出しました。私たち以外にも、お店のスタッフたちにも声をかけて集まってもらいました。2人の席には、離婚届と婚姻届をすでに準備済み。それから契約書が入った封筒も置いておきました。

 

みんなの前で2人が婚姻届にサインしたあと、契約書の確認に入った私たち。夫が難しくてわからないと言うので、私がわかりやすく教えてあげました。「店長として契約した際、端的に言うと、犯罪や違反行為、不貞行為などをおこなった場合には、店長の座を降りてもらいますって内容の契約書にサインしてもらったわ」「あなたは今回不貞行為という重大な契約違反をしたから、店長の座を降りてもらいます」

 

これを聞き戸惑う夫と、「アルバイトのあなたにそんな権限ないでしょ!店のトップを降ろせるわけがないじゃない!」と反論する妹。事情を知らない妹に「この店は私が3年前にオープンしたの。つまり私はオーナーで夫は雇われ店長よ」と伝えると、妹は反論できなくなり「え……」と固まっていました。一方の夫は「俺が辞めたらこの店はどうなるんだ!」と周りに助けを求めますが、スタッフたちから「僕たちだけで回せますから」と言われ、ショックのあまりえらく落ち込んでしまいます。

 

肩書を失った夫に対して、今度は「こんなポンコツいらない!」と嘆き始めた妹。実は妹は働いたことがなく両親からの仕送りで生活しているので、これからは2人仲よく無職というわけです。結局、お先真っ暗になった2人は結婚なんて無理だと悟ったのか、その場で別れることとなりました。

 

後日談

その後、お店は今までに増して大盛況です。夫は飲食関係の職を探し始め、妹は事情を知った両親から仕送りをストップされ、仕方なく働き始めたとのこと。私はというと数年後に素敵な人と巡り会い、娘にも恵まれました。これからもお客様の幸せのサポートをしていけるお店づくりを頑張りたいと思います。

 

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