新しく入園したのは3歳の女の子。父親が送り迎えをしていることがほとんどなのですが、母親が送り迎えをするとき、スマホばかり触っていて娘のことを全然見ていないのだとか。先生が話をしていても全く聞いていない様子です。
噂の親子と電車で遭遇
ある日、娘と一緒に電車で実家へ行こうとしていたときのこと。電車に乗ると、娘が「あ、あの子が新しく入って来た子だよ!」と教えてくれました。
娘の視線の先には、かわいらしい女の子と、ド派手な格好をした母親らしき女性が座っています。しばらくすると女の子が母親に話しかけている声が聞こえてきました。
トイレに行きたい女の子に…
「ママ~、トイレ行きたい!」と半泣きになりながら母親に訴えています。しかし母親はスマホから目を離さず、「なんのためにおむつしてんだよ! 面倒だからおむつでしな!」と言っていたのです。
非常事態ならいざ知らず、ここはトイレ付きの特急電車。すぐ近くにトイレがあるのに、娘のお願いをスルーして、母親はスマホいじりを優先していました。
ママさんに問いかけると
あまりの母親の言動に呆れた私は、娘を連れてその親子に近づき、娘が「ねぇ、おばちゃん。どうしてトイレに連れて行ってあげないの?」と質問しました。
突然体裁の悪いことを聞かれた母親は「うるさいっ! 子どものくせに生意気ね! あんたには関係ないでしょ」と激怒していました。
私たちは女の子に「ちょうど今、私たちもトイレに行くところなの。一緒に行かない?」と声をかけて、ママさんの了承を取って一緒にトイレに行くことに。そして、無事トイレを済ませて母親のもとに女の子を返し、何事もなかったかのように去りました。
ママさんがスマホに夢中だった理由
数日後、いつものように娘を保育園に迎えに行くと、先日ママさんが急に近づいてきました。
「あなたのせいで、離婚することになったじゃないの!」と大激怒。どうやら先日の電車での出来事を、ママさんの夫の知人が見ていたらしく、すべて報告されたのだとか。
ママさんの普段の娘への態度を知った夫は激怒し、そこまでスマホに執着する理由は何なのかを調べたところ、浮気が発覚。離婚を宣言されたのだそうです。
話を聞いた私は「離婚することになったのは、あなた自身の行動が原因ですよね。自分の身勝手な欲求を我慢することができず、お子さんを放って浮気なさったなら、旦那さんに離婚を言い渡されても仕方がないのでは?」と毅然と伝えました。
ママさんはぐうの音も出ない様子で、すごすごと帰っていきました。
自分勝手な母親の末路
女の子はその後も保育園に通っていますが、ママさんは見かけなくなりました。その後、そのママさんは離婚し親権も夫になったそうです。女の子と娘は保育園でも仲良く遊んでいます。
子どもの小さな声に耳を傾け、話を聞くことは親子の絆を構築する上でとても重要です。スマホばかりに目を向けず、目の前の人との関係を大切にしたいものですね。