しかし、新居への引っ越しと時を同じくして、義父が急逝。ひとり暮らしが不安だという義母が、私たちと一緒に新居で暮らしたいと言ってきました。
年に数回しか会うことはなかったものの、私は義母とそれなりに仲良くやっていたのもあり、同居を了承したのですが……。
義母が豹変して
同居して最初のころは、問題なく暮らしていました。しかし、夫が長期出張に行ってから、少しずつ様子がおかしくなってきたのです。
「リビングに髪の毛が落ちていたわよ!?」「味噌汁が塩辛いわ」「洗濯物の畳み方が下手ね」など、私がやることすべてに文句を言うようになってきました。
昼間にパートをしている私は、通常の家事育児に加えて、義母からの指示に従わなければいけなくなり、次第に疲弊していきました。
両親や娘の前では猫をかぶる義母
しかし、私の両親がたまに遊びにくるときには、義母の態度が豹変。父の家に住まわせてもらっている負い目からか、「私、お茶の準備するからゆっくりお話してなさいよ♪」とまるで別人のよう……! もちろん、孫娘の前でもやさしいおばあちゃんを演じていました。
夫にはすべて相談していたものの、娘が義母を慕っていることもあり、追い出すわけにもいかないと言われてしまい、結局私は我慢する日々が続きました。
孫は身内だけど、嫁は他人
そんなある日、義母が娘に「小学校の入学祝いに、お寿司を食べに行きましょう」と提案しました。もちろん娘は大喜び!
義母は2人で行くつもりだったようですが、娘が「ママも一緒がいい!」と言ったため、私も一緒に行くことに。
お店のメニューを見ると、どれも高価なものばかり。「お義母さん、すみません。御馳走になっちゃって……」と言うと、「は? 何を勘違いしているの? あなたの分は払わないわよ? あなた、私の家族じゃないでしょ?」と言ったのです。
「孫は身内だけど、嫁は他人でしょ? ひとりで勝手に食べて自分の分は自分で払いなさいよ」と言ってきました。
娘の言動に勇気をもらって
その言葉を聞いた途端、娘が大きくため息をついて「はぁ……おばあちゃんにとって、ママは他人なんだね。それならおばあちゃんは私の他人だよ。だって私はママの娘だもん。行こう、ママ」と言って立ち上がりました。その言葉に勇気をもらった私は「じゃあ、帰ります」と言って、娘と一緒に店を出ました。
慌てて追いかけてきた義母の前で、私は夫に電話をかけ、今言われたことをすべて伝えると、夫は「他人か……ひどいな。母さんがごめんね。もう母さんと一緒に暮らす理由がないね。母さんとは縁を切るよ」とはっきりと言ってくれました。
家から追い出されると分かって、焦った義母が謝ってきましたが、時すでに遅し。私の両親にもこれまでのことを伝えると激怒! 義母は泣く泣く出て行くことになりました。
身勝手な義母の末路
その後、義母が私たちと住みたがっていた大きな理由は、こっそりパチンコをして借金を抱えていたからだと発覚しました。今ではパートに出て、借金を返済しながらひとりで暮らしているそうです。
家族というものは、血の繋がりだけではありません。家族を形成する上で最も重要なのは、お互いに寄り添い支え合う心です。これからの3人での新生活が本当に楽しみです。