夫のバッグから水筒が…!
結婚後しばらくして夫と出かけたとき、私はいつものとおりカフェに行きたいと思い、「喉が渇いたね」と言いました。すると夫は、バッグの中をゴソゴソ……。そして、家で作ったお茶が入った水筒を「はい」と言って私に差し出したのです。
私が「カフェに行こうよ」と提案すると、夫は「カフェに行くと時間がかかるし、コーヒーなら家で飲めるじゃん」とひと言。「え、今までよくデートでカフェに連れて行ってくれてたよね?」と聞くと、夫は「まあ、それはカフェが好きな君に気をつかってたところもあって……」と言うのです。
これまで、自分と同じように夫もカフェが好きだと信じていた私。夫がカフェ好きではないという事実に大きなショックを受け、その日はそのまま家に帰りました。
どうしてもカフェ巡りをしたい…!
当時の私は、一部のセルフサービスのカフェを除き、ひとりで外食することが苦手でした。また、そのころは転勤族の夫と新天地に引っ越したばかりで近くに友人もおらず、「夫がカフェに行くのがあまり好きではないのなら、この先の人生、大好きなカフェ巡りができなくなるのか……」と絶望感に苛まれました。
しかし、このまま好きなことを我慢して生活するのはさすがにつらすぎると思い、ある日、おそるおそるひとりでカフェに入ってみることに。すると、これがなかなか楽しかったのです。
誰かと行くとおしゃべりしているうちに食べ終わってしまうスイーツも、ひとりだとじっくり味わえますし、食べ終わったあとにしばらく読書をして過ごすのも、ひとりだからこそできることです。最近では、ネットで見つけて気になったカフェに、ひとりで足を運ぶのが趣味になっています。
あまりカフェが好きではない夫と結婚したことで、おひとりさまカフェ巡りという新たな楽しみを見つけることができました。本音を言えば、好きな人と一緒にカフェ巡りをしたかったですが……。とはいえ、夫が一緒にカフェに行ってくれることを期待しなくなったぶん、たまに一緒に行ってくれるときはとても幸せを感じます。今では、出かけるときに必ず水筒の準備をする夫の姿を微笑ましく思うようになり、夫との価値観の違いを楽しんで生活しています。
著者/匿名
作画/おはな
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