初めて会ったとき、義姉は私や両親から学歴や仕事のことを根掘り葉掘り聞き出そうとしました。私も両親も地元の学校を卒業し、今は小さな企業で勤める普通の会社員だと言うと、表情が変わったような気がしたのです。
衝撃の結婚式
結婚式当日、義姉の両親と兄夫婦を囲んで歓談していたときのこと。写真撮影のために兄夫婦が席を外しました。すると義姉の両親は、突然「今後のお付き合いは必要最低限にしましょう」と冷たく言いました。
私たち家族はキョトンとするばかり。一般家庭である私たち家族とは住む世界が違うため、関わりを持ちたくないのだそうです。
せっかくの結婚式だったのに、心からお祝いできなくなってしまいました。このことは兄や義姉も了承しているのでしょうか。
必要最低限の付き合い
その言葉通り、結婚式以来彼らと接点を持つことはありませんでした。義姉の両親はまだしも、義姉までも一切顔を見せません。「嫁として婚家に尽くせ」とは思いませんが、お盆も正月も顔を見せない義姉に疑問を抱いた私は、結婚式の一件を兄に伝えてみました。
それを聞いた兄は、なんだか渋い顔……。それでも兄夫婦はうまくいっているようで、来月には新居も完成します。兄は私たちを新築祝いに招待すると約束しました。
ところが、新築祝い当日、出張が延びて帰れなくなったと兄から連絡がありました。それでも「こだわって建てた家だからぜひ見てほしい」と兄が言うので、私たちは新居に遊びに行くことにしました。
とんだ新築祝い
結婚式ぶりに会う義姉とその家族に怯みながらも新居に到着すると、義姉は泥酔状態。煙たそうな目で見られたものの、義姉の母に促されなんとか家にあがりました。
しかしリビングには空いている席がありません。どこに座ろうかと考えていると、義姉は「座る場所がないから、おふたりはベランダにどうぞ〜」と言って、私たちをベランダに追いやったのです。
日陰になっていたベランダは肌寒く、帰ろうと思ってドアに手をやると鍵がかけられていました。リビングでは飲んで食べて歌をうたっての大宴会。困り果てた私は兄に電話をかけ、状況を説明しました。兄は大きなため息をついて「今から行く」と言いました。
10分もしないうちに兄が到着。兄には考えがあったようで、出張と見せかけて敢えて新居を留守にしていたのです。ベランダで凍える私たちと、悪事がバレて子どものように縮こまる義姉を見て、兄はまた大きなため息をひとつ。その後すぐに私たちを家に入れてくれました。
義姉の秘密
兄はスマホを取り出し、ある映像を義姉に見せました。そこには義姉と見知らぬ男性の姿が。兄の留守をいいことに、義姉は浮気相手を家に連れ込んでいたのでした。
ちなみに、兄が持っていた映像は玄関につけたホームセキュリティのカメラが撮った映像です。義姉は家を建てるにあたっての打ち合わせを面倒くさがり、一切ノータッチだったとのこと。カメラがつけられていることなどつゆ知らず、兄の居ぬ間に好き放題やっていたようです。
驚くべきは、義姉の不倫が両親公認だったこと。義姉・両親・不倫相手が一緒に過ごしていたことも、ホームセキュリティのカメラがおさえていました。
新居ができたばかりでしたが、兄夫婦は離婚。兄は今でもそのときのことを振り返って「人を見る目がなかったなぁ~」と悲しそうに笑います。兄には次こそ良い出会いを見つけてほしいと願っています。
恋は盲目というように、恋愛中はその人の本性が見えなくなるのかもしれませんね。しかし、一生を添い遂げる結婚相手の見極めは重要です。相手の両親の価値観や、自分の家族への態度なども重要なポイントになりそうですね。