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鬼上司に渡した退職願、中身を間違え大慌て…翌日恥ずかしそうに返された!?間違えて渡したものとは?

来月結婚することになった兄のお話です。お相手は、とても美人でよく気が利いて、兄にはもったいないくらい素敵な女性です。実はこの2人、ちょっとおもしろいことがきっかけで結婚することになったのです。

兄は昔からあまり器用ではなく、人とのコミュニケーションもうまくありません。そのため得意分野の研究を活かした仕事に就くはずが、配属されたのはまさかの営業部。なかなか仕事で結果が出せない中でも、真面目な兄は試行錯誤しなんとかやっていこうとしていました。

兄が仕事を頑張れるワケ

そんな兄の趣味は推し活。とあるアイドルに熱を上げています。あるときは、プレゼン成功のお守りと言って、自分の名前を入れた婚姻届をファイルに入れていました。成約したらファンレターに入れて推しに送るというのでそれはさすがに止めたものの、推しの存在が兄の心の支えになっているのはたしかです。

 

大きな商談を控えている兄は「上司に認められたいから、頑張らないと」と言い、今週も部屋に閉じこもって準備をしています。

 

兄曰く、上司はかなりやり手の美人だそう。とても厳しい人だと聞くので、うまくやれているのか、妹ながら心配していました。そんなこともあり、私も商談の練習相手になったり質疑応答の練習に付き合ったりと、できる限りの協力をしていたのです。

 

兄の失敗

しかし、あれだけ準備していたのに商談は不成立。かつてないほどに落ち込む兄に、何と声をかけていいのかわかりません。しばらくして部屋から出てきた兄は、退職願と書かれた封筒を持っていて「上司に迷惑をかけるのでもう続けられない」と静かにつぶやきました。


せっかく頑張って入った会社ですが、兄が決めたのなら私は背中を押すのみ。翌日、兄は退職願を出したようです。

 

退職願を出した兄は、吹っ切れた様子で部屋の片付けを始めました。ところがしばらくして、兄の部屋から叫び声が聞こえてきたのです。

 

何ごとかと思って駆け付けると、兄の手には退職願が握られていました。でも、退職願は出したはず。なんと兄は、記入済みの婚姻届を封筒に入れていたのでした。

 

上司が持ってきたものは…

翌日、兄が残務のために出勤すると、上司は封筒を持って近づいてきました。兄が謝ろうとすると、上司は「これ……了解です」と言って、封筒を差し出します。中身を確認した兄は思わず二度見。そこには上司のサインが入れられ、すぐに提出できる状態の婚姻届が入っていたのでした。


上司は新人研修のときから兄に好意を抱いてくれていたよう。配属を決める会議でも、こそり私情を挟み、兄を自分の部署に入れたと言います。アイドルしか見えていないと思った兄も、実は上司のことが好きだったそうで、仕事を頑張っていたのは上司に認められるためだったのでした。

 

この退職届と婚姻届を間違えたことをきっかけに、2人は付き合い始め、ついに結婚が決まりました。ちなみに兄は退職届を取り下げ、開発部に異動。今では自分の知識を活かして、大活躍中! 人生は何が起きるかわかりませんね。

 

 

今回はいい方向に話が進んでくれたので、結果オーライでしたが、本来であれば、重要な書類は提出する前にしっかりと確認しなければなりません。兄にとっても教訓になったことでしょう。

 

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