先日、弟の婚約者が実家にやってきました。とてもかわらしい女性で、料理を作ってもてなすと「おいしい!料理上手!」と褒めてくれました。
とても良い子で、両親も私も彼女が家族になることをとても喜び、歓迎しています。私はずっと妹がほしかったので、これから仲良くしていきたいと思っていたのですが……。
突然ぬれぎぬを着せられて…
義理の妹になる彼女も、私たち家族の事を気に入ってくれたようです。古くて大きいだけがとりえの実家も気に入ってくれた模様。私の趣味で最新家電をそろえているのですが、それにも興味津々。彼女と趣味が合ったようでした。
良かったらまた遊びにおいでねと言ったところ、彼女はひとりでもちょこちょこわが家へ遊びに来るように。その数カ月後、突然弟から連絡が入りました。そのころには2人は結婚していて、婚約者だった彼女は義理の妹になっていました。
激怒する弟の話を聞いたところ、私が義妹に暴力をふるったと言うのです。両親も知っており、みんな私にブチギレていると……。まったく身に覚えのない話で、やっていないと言っても信じてもらえませんでした。
弟は私のせいで、義妹から離婚して欲しいと言われているようです。両親も私とは縁を切り、弟夫婦に面倒を見てもらいたいと話しているそうで……。どうやら弟夫婦が実家に同居する話になっていると思われます。
いくら説明しても信じず、一方的に家から追い出そうとする家族なんて、こちらから願い下げです。
人当たりのいい義妹の正体は…
私はこのところ、義妹のことをあまり良く思っていませんでした。最後に会ったとき、もう家に来ないでほしいと頼んだのも事実です。どうして私がそんなことを言ったのか。それは義妹の本性を知ったからなのです。
じつは彼女、うちに来るたびに私の私物を持って帰ろうとするのです。すこし前には私の部屋に黙って入り込み……。ネックレスを盗もうとしたところを間一髪取り押さえたのでした。そのときのことを暴力だとみんなに言っているようです。
遊びに来ても自分はゴロゴロするだけ。なんだかんだ義妹にはこき使われて……。そういう積み重ねに正直うんざりしていたので、こうなって良かったのかもしれません。
先日、義妹は嫌みたらしく連絡してきました。
「お義姉さんすみませーん」
「実家は私たち夫婦が住まわせてもらいますね」
義妹はとんだ勘違いをしているようです。義妹にも本性があるように、わが家にも人に知られざる側面があるのです。
「何も知らずに馬鹿ね」
「私が家を出たら後悔するよ」
わが家の大きな屋敷には秘密が…
義妹の目には、うちがとても良く見えていたようです。屋敷は大きくて、稼ぎの良い義父がいて……やさしい家族の集まりとでも思ったのでしょう。
じつは実家は借家で、大家の方のご厚意で貸してもらっているものなのです。両親は数年前、ご近所に住む大家さんと些細なことでトラブルになり、本来なら退去すべきところを私が頭を下げて貸してもらっているのです。
今回の一件を親戚に話したところ、激怒してくれて……。両親と弟は今、親戚宅で説教されています。
この話を義妹にすると、自分の予定と違ったと逆ギレ。どうやら、義実家でちやほやされながら優雅に専業主婦をするつもりだったようです。そのために邪魔な義姉を追い出したつもりだったのでしょう。うまくいかなくて残念でした!
家を追い出され、行き場を失った両親と弟夫婦は現在行方知れず。こうなってしまったのは残念ですが、今後は自らの生活を充実させていこうと思います。
◇ ◇ ◇
一方の意見だけしか聞かず、加害者と決めつけられても困りますよね。片方が嘘をついている可能性もあるので、両方の話を聞いて冷静に判断したいですね。