隣人の小言に悩まされる日々
あるときから、なぜか隣に住む高齢の男性から顔を合わせるたび、小言を言われるように。男性は「最近ごみ捨て場が汚いから、掃除するように」、「お宅の庭にある木の落ち葉がうちまで入り込んでくるから、木を切れ!」など、自分の言いたいことだけを散々まくしたててきます。
男性のあまりの剣幕におののいた私は、男性の指示通りにできることはすぐ対応しました。しかし、小言は一向に止む気配がありません。
そんななか、家の前でその男性とバッタリ鉢合わせてしまったときのこと。まだしゃべり始めたばかりの3歳の娘がたどたどしく「あ〜、おあよ~!(おはよ〜)」と男性に声をかけました。
そのあとも男性に向かってしゃべり続ける娘。「また何か言われるのでは……」と内心ヒヤヒヤしていた私ですが、男性は娘に「かわいいね。おしゃべりじょうずだね」と言ってくれたのです。
その日から男性は急にやさしくなり、小言を言ってくることもなくなりました。今思えば、男性も私たち家族にいろいろアドバイスするつもりが、うまく話せなかっただけなのかもしれません。男性の小言を止めてくれた娘には感謝の気持ちでいっぱいになりました。あれから数年経ちますが、そのあと生まれた息子のことも一緒にかわいがってくれています。
著者:結城すみれ/30代女性・主婦。3歳の女の子と1歳の男の子を育てるママ。のんびり屋で、子どもと一緒に遊ぶのが大好き。いかに家事をラクにするか常に模索しているズボラママでもある。
イラスト:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています