魚より肉派の夫
魚よりもお肉のほうが好きな夫。魚が食べられないというわけではないのですが、肉料理を出したときのほうが喜んでくれます。そのため、魚料理の日は微妙な反応……。夫の実家では、魚料理が出てくることが少なかったようです。
とはいえ、私はお肉だけの食生活は健康のためによくないと考えています。それになにより、私は大の魚好き! 夫には悪いなと思いつつも、魚料理を作ります。いっぱい作って余ったら、冷凍庫に入れて保存しています。
お弁当に魚を入れたら…
ある日、私は朝早く起きることができず、夫のお弁当を作る時間がほとんどありませんでした。どうしようかと悩みながら冷蔵庫や冷凍庫を開けてみると……「魚があるじゃん!」と、昨日の夕飯のときに焼いた魚を発見。
冷凍の焼き魚を解凍し、簡単に作れるおかずを入れて夫に渡しました。おかずの中身を知らない夫はうれしそうにお弁当を受け取り、仕事へ。
「まあ……好きではないとはいえ残さないでしょ」と、このときは思っていました。
いつもお弁当を完食する夫が…
しかし、帰宅した夫からお弁当を受け取ると、なんと皮に身がついた状態の魚が残してあったのです! すぐに夫を問い詰めると「ちゃんと食べたよ?」とのこと。はぐらかすわけでもなく、悪意がある様子もありません。
そこで、私は夫の普段の食事中の様子から、とある予想を立てて「もしかして今日お弁当を食べているとき、スマホを見てたでしょ?」と尋ねました。
すると、夫はハッとした様子で「ごめん!」と謝ってきたのでした。私の予想は見事に的中。どうやら夫は食事中にスマホに夢中になっていたせいで、魚をどこまで食べたのか把握していなかったようでした。
あまり魚が好きではない夫は、お肉のときと違って魚を食べるときは食べ方が少し雑になります。そこに『ながら食べ』が相まって、今回のようなことが起きてしまったようです。「皮を残すのはわかるけど身はちゃんと食べて!」「ながら食べも控えて!」と私が注意すると、夫は反省してくれたようで、それからは、ながら食べを控えているそうです。とはいえ、初めてお弁当を残されてショックだった私は「これからはお弁当に魚を入れるのはやめよう」と、思ったのでした。
著者/花山 花子
作画/霜月いく
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