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嫌みな同級生の前でボロボロの老人が倒れているのを助けた私⇒後日100万円の振り込みが!まさかの展開

小学生のころからの夢がかない、念願のケーキ屋を開業した私。毎日お客様に喜んでもらおうと、ケーキ作りとお店の経営に尽力しています。ところが、ある日たちの悪い昔の同級生が突然乗り込んできたのです。

 

マウンティング同級生

「おい!ここの店長はどいつだ?」。ある日、大声でお店に乗り込んできた男性は、どこか見覚えのある顔。「あんたは……○○小学校の?」

 

そう、それは昔の同級生Kでした。彼は母親が有名な役者で、いつも自慢ばかり。親の七光りマウンティングばかりだっため、誰にも相手にされていませんでした。一方で友だちが多かった私は、目の敵にされる始末。当時から仲は良くありませんでした。そのkが、とんでもないことを言ってきたのです。

 

「お前、今すぐこの店を閉めて立ち退け! ここは俺のケーキ屋の縄張りだ!」

 

「は? そんなことをするわけないでしょ」と冷静に言い返すと、「それなら俺がこの手でつぶしてやる! 覚悟しておけ」と叫んで乱暴にドアを閉め、店から出ていきました……。

 

お客さまを横取り!

翌日からKは、わざわざうちの店の前でチラシを配り始めました。しかも、母親の写真をでかでかと掲載した広告です。「実はこの役者、俺の母親なんですよ! それにうちのケーキは、あっちの店よりずっと安くてうまい! 母のコネで、高級食材を安く仕入れていますから」とアピールしています。

 

お客さまも、K母の知名度と商品の安さにつられて、Kのお店に流れ始めました。

 

「見ろ、役者の息子の俺にはかなわないだろ。わかったら早く立ち退け!」としたり顔です。

 

しかし私はKのように、お客さまを横取りするような卑劣なことはしたくありません。実際に彼のお店のケーキがおいしいらしいことは、SNSで見ていればわかります。私はライバル店の研究をするため、あちらの店舗に行ってみることにしたのですが……。

 

 

入店拒否されたおじいさん

私がKのお店に行くと、彼が軒先で怒鳴っていました。相手は、ヒゲで顔の半分が隠れたボロボロの身なりのおじいさん。一輪車を手にして入口前の地面にうずくまっていました。

 

「私は一輪車で日本一周を目指していて……。昔の知り合いからこのケーキ屋の話を聞いたのだが……」。しかしKは、「こんな汚いジジイを出入りさせたら評判が落ちる」と、おじいさんを追い払いました。私が慌てて駆け寄ると、彼のおなかがぐぅ~と鳴りました。

 

「あの、売れ残りでよかったら、うちのケーキを召し上がりません?」。こうしておじいさんにケーキを食べてもらうことに。すると、ひと口食べて驚いたような表情になりました。

 

それは、私がケーキ屋に憧れたきっかけの味を再現した一品。「実は昔、祖父の知り合いの有名な役者さんからいただいたケーキがとてもおいしくて。夢をくれたその人に今でも感謝しています」

 

するとおじいさん、「ごちそうさまでした。とてもおいしかった。私はもう行くよ」と頭を下げたのです。「ケーキをごちそうになった上、いい話を聞かせてもらった。ありがとう」

 

数日後、銀行に行くと…

その数日後。資金繰りのため銀行に行くと、お店の口座に100万円の振込があったことが判明。驚いて振込人名を見ると、なんとつい先日話題に出たばかりの、祖父の知り合いの役者さんでした。

 

慌てて祖父経由で役者さんに連絡を取った私。振込のことを尋ねると、「先日のお礼だよ」と言うのです。「やっぱり気付いていなかったか。ヒゲだらけでボロボロだったからなぁ」

 

そう。彼はあのおじいさんだったのです。聞けば、日本一周一輪車の旅は無事に終えたのだとか。「恥ずかしながら旅の途中で財布を落としてね。おまけに山で遭難し、命からがら下山したところだったんだ。ちょうどその辺に、後輩の役者から息子のケーキ屋があると聞いたのを思い出して頼ってみたが、入店を拒否されてね。君のことは昔の面影があったからすぐわかったよ。ケーキも絶品だった」

 

私は、先日のケーキを喜んでもらえただけで光栄でした。それにこんな大金は受け取れません。すると、月末に役者仲間を集めて祝賀会をするから、そのためにケーキを注文してくれたのです。もちろん私は、心を込めて作ったケーキをお届けしたのでした。

 

 

さらなるサプライズ

その翌朝。私が出勤すると、店先には長蛇の列が……。さらにKが「どういうことだ!」と飛んできました。そして、混乱している私にスマホをつきつけたのです。

 

「何このSNS。有名人がいっぱい、うちのケーキのことを……」「こんなに大勢が褒めちぎるなんて、どんな卑劣な手を使った?」と鼻息の荒いKは、お客さまの前で私につかみかかってきました。するとそこに、あの役者さんがやって来たのです。

 

「彼女は卑劣な手など使っていない。私の祝賀会の参加者たちにこちらのケーキをお出ししただけだ。恩人のお店の品だと話したら、皆SNSに載せてくれてね。もちろん、味もおいしかったからな」

 

「な、なんで大物役者がこの店に……」と真っ青になったK。「君が私を追い払ってくれたから、昔の友人のお孫さんと再会できたよ」とほほ笑んだ役者さん。すべてを悟ったカツミは謝る余裕すらなく、しどろもどろで自分の店に逃げ帰ったのでした。

 

その後、おかげで私のお店には著名人からのオーダーが定期的に入るように。Kによる営業妨害もなくなりました。私はそれでも初心を忘れず、どなたにも喜んでもらえるケーキ作りに邁進しています。

 

--------------

見知らぬおじいさんを助けたのは、本人としては当然のことをしたまでかもしれません。親切なおこないがいつかは自分に戻ってくるもの。「情けは人の為ならず」の気持ちを見習いたいですね。

 

 

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