職場が近いということもあって、妹は毎日のように遊びに来ます。「いい加減にしろ」と言っても、食費が足りないとか1人で寝るのが怖いとか、いろいろな理由を並べます。それを聞いて、やさしい夫は妹を追い返せずにいました。
ただならぬ雰囲気…?
平日9時から6時勤務の私に対し、妹はシフト制なので出勤時間はバラバラです。そんなときは、完全リモートワークの夫が妹の相手をしてくれます。
わがままを言っていないか気がかりですが、夫が良いと言うのでその言葉に甘えていました。
よほど居心地が良かったのか、妹がわが家で過ごす時間は次第に増えて連泊も当たり前。いつの間にか夫のことを下の名前で呼ぶようになりました。
2人にただならぬ雰囲気を感じ、私はある日、半休を取って予定より早めに帰宅してみたのです。
予感的中!
こっそり家の中に入ると、リビングから楽しそうな声が聞こえてきます。覚悟を決め、半開きになったドアから覗き込むと、嫌な予感は的中! 夫と妹は絶賛不倫中でした。
不思議と悲しいという感情はなく、私は淡々とスマホで撮影を済ませて証拠を確保しました。
そのまましばらく様子を見ていると「すぐにでも離婚して再婚したい」「結婚は失敗だった」と言いたい放題。そのうち「もうすぐリモート会議だから、その間だけは静かにしていて!」という声。これはチャンスかもしれません。
そこで私は、2人がイチャつく姿がバッチリ見える場所にタブレットを設置しました。
ミュート・画面オフだからといって…
リモート会議が始まったようで、夫は自分の仕事の進捗報告をしています。それを終えると「もうミュートで画面オフにしたから大丈夫♪」と言って、妹とまたイチャつき始めました。
そのタイミングですかさず私は画面をスイッチ。タブレットのカメラに映る映像が会議のメンバーに公開されたのです。
実はこのタブレットは夫のパソコンと同期されているので、簡単な操作でリモート会議に接続できます。会議は騒然! 夫は気づいていません。
夫と妹の末路
私が笑いを必死でこらえている最中、予想通りカンカンに怒った上司から電話がかかってきました。夫は一体何が起きているのかわからない様子。もう黙っていられず、タブレットを片手に今の状況を説明してあげました。
わが家の見苦しいゴタゴタを見せてしまったことは申し訳ない限りです。私からも上司に丁重にお詫びをし、会議から退出。タブレットのカメラでそのまま撮影を続け、2人を問いただしました。
その後、夫は降格。この動画を証拠に、私は離婚調停に持ち込みました。嫌な予感は当たるものですね。おかげて冷静にいられ、証拠を押さえることができたと思っています。
夫の不倫現場に立ち会ってしまうと、なかなか冷静ではいられないもの。しかし、自分に有利に離婚ができるかは証拠の有無が大きく関わります。覚悟を決めて臨んだことが勝敗を分けたのかもしれませんね。