宿泊学習で…
中学生のとき、宿泊学習と生理が被ってしまったことがありました。経血漏れを防ぐため、いつでもナプキンを替えられるように、生理用品をリュックの中に入れて活動に参加することに。
宿泊学習で最初の活動は、オリエンテーリングでした。オリエンテーリングとは、配られたマップをもとに自然の中を歩き回り、指定されたポイントをたどりながらゴールを目指す、野外スポーツの一種です。
宿泊施設外での活動だったため、いくら歩いても公衆トイレのようなものはどこにもありませんでした。さらに、歩き回っているせいか普段より出血量が多く、ナプキンにどんどん経血が溢れてくるのを感じていたのです。
結局、オリエンテーリング中にトイレに行くことはできずにゴール。宿泊施設に戻ってくるやいなや、私は「とにかくナプキンを交換しなきゃ!」と急いでトイレに向かいました。
トイレに駆け込んでびっくり!
トイレで確認すると、経血は漏れてしまっていて、体操着のズボンの股からおしりにかけての部分が真っ赤になっていたのです……。「うそでしょ」と困惑しながらも、次の活動が始まってしまうため、上着を腰に巻いて汚れを隠し、急いでトイレを出ました。
体操着についていた経血はとても目立っていたので、同じ班の子はどうして教えてくれなかったのだろう……とショックを受けながら、班に戻った私。すると、同じ班の女の子から「漏れてたね」とからかわれてしまったのです。
そんなことを言われるなんて思ってなかった私は、いたたまれない気持ちに。その日は経血漏れを先生にさえ相談できず、ひとりでこっそりと汚れたズボンを洗って乗り切りました。
同級生の女の子から「漏れてたね」とからかわれたことで、同じ女性であっても生理に理解がない人もいるのだとわかり、とても悲しくなりました。当時のことを振り返ると、性教育の大切さをしみじみ感じます。ちなみに現在も経血量は多いほうで、過去に何度か経血漏れを経験したことから、最近はパンツ型の生理用品を使うようにしています。
著者/奥 ちま
作画/加藤みちか
監修/助産師 松田玲子
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