夫は、私の手料理を「おいしくない」と言います。濃い味つけのものが好きな夫は私の料理では物足りないようで、文句を言ってくることもしばしば。最近太ってきたと話していたので、気をつかって健康的な食事を心がけていたのですが……。
「ちゃんとした料理の勉強をしたほうがいい!」と夫から言われ、私は仕事の合間をぬって料理教室に通うことにしました。
教室で習った料理を食卓へ
料理教室で習った料理を食卓に並べますが、夫はまったく手をつけません。食べるのは揚げ物やラーメンだけ。偏食がひどすぎるのです。
それなのに料理が食べられないことを私のせいにして、今度は「料理教室を辞めろ」と言い出しました。上達もせず、お金の無駄だと……。そして次は「仕事を辞めて家事に専念しろ」と言い出したのです。
確かに、忙しくて片付いていないときもあり……。それでも両立しているつもりでしたが、夫は気に食わないようでした。
そして、私たちの結婚記念日のこと。料理教室で習った集大成を夫に見せようと、腕によりをかけてディナーの準備をしていました。しかし夫は食べもせず、ゴミ箱に捨てたのです。
「家事すらちゃんとできないなら仕事辞めろよ」
あまりにひどい夫の態度に、とうとう私の堪忍袋の緒が切れました。
「そう、わかった」
「どうなっても知らないよ?」
もやし炒め生活に突入!
私は毎食、もやし炒めをテーブルに置いておきました。これが夫のごはんです。濃い味つけにしましたが、ブチギレる夫。ですが、食費がないので仕方ありません。自分の稼ぎに自信のある夫ですが、彼の稼ぎだけではローンと夫の奨学金を返済するだけで精一杯。
今まで生活費は私の稼ぎから出していたので、なんとか生活できていました。ですが、私が仕事を辞めると切り詰めなければならず……。
夫は私のほうが給料が少ないと思っていたようですが、私は結婚後に何度か昇給しており、今では夫より収入をもらっています。プライドの高い夫のへそを曲げないよう、この事実はずっと伏せていました。
一方、私の食事はというと……夕食は義実家で食べるようになりました。それを聞いた夫は実家へ帰ってこようとしました。自分も一緒に食べられると思ったようですが、義父母は息子の帰宅を許さず。「料理を捨てるようなヤツに食べさせる飯はない!」と言って……。
夫は偏食をやめる、手料理にケチはつけないと謝ってきましたが、私はどうしても許せませんでした。今さら謝られても遅いですし、私はすでに離婚を決めています。
夫と離婚した私の生活は…
離婚後の夫のことはわかりません。
ですが、私の料理に問題がなかったことだけは確か。教室で習った料理を友人たちに振る舞いましたが、みんなから「おいしい!」と褒められました。
そして仕事ですが……、辞めたというのはうそで、あのときはたまった有休を消化していただけ。仕事もプライベートも充実してきた私の生活は、離婚前とは比べ物にならないほど幸せになっています。そして、これからも料理の腕を磨いていきたいです!
◇ ◇ ◇
夫は自分の思いどおりに妻を動かしていたつもりかもしれませんが、そんなうまくはいきませんよね。妻に対して行った言動を反省し、今後は自分で家事をやってほしいですね。