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「僕の手になってほしい」夫が脳出血で倒れて右半身まひに→すれ違っていた夫婦の絆が深まった出来事は

当時49歳の友人の話です。ある日突然、友人の夫が病気で倒れて働けなくなってしまいました。稼ぎ頭の夫が働けなくなり、途方にくれる友人。夫の介護やお金のこと、いろいろな問題が出てくる中で、いかに夫が家族を守ってきてくれていたかを知ります。内心では、夫への気持ちが冷めてきていた友人でしたが、この出来事をきっかけに心境の変化が起こるのです。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師菊池大和先生
医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長

地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
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突然、脳出血で倒れた夫

「僕の手になってほしい」夫が脳出血で倒れて右半身まひに→すれ違っていた夫婦の絆が深まった出来事は

 

「僕の手になってほしい」夫が脳出血で倒れて右半身まひに→すれ違っていた夫婦の絆が深まった出来事は

 

「僕の手になってほしい」夫が脳出血で倒れて右半身まひに→すれ違っていた夫婦の絆が深まった出来事は

 

「僕の手になってほしい」夫が脳出血で倒れて右半身まひに→すれ違っていた夫婦の絆が深まった出来事は

 

 

「僕の手になってほしい」夫が脳出血で倒れて右半身まひに→すれ違っていた夫婦の絆が深まった出来事は

 

「僕の手になってほしい」夫が脳出血で倒れて右半身まひに→すれ違っていた夫婦の絆が深まった出来事は

 

「僕の手になってほしい」夫が脳出血で倒れて右半身まひに→すれ違っていた夫婦の絆が深まった出来事は

 

「僕の手になってほしい」夫が脳出血で倒れて右半身まひに→すれ違っていた夫婦の絆が深まった出来事は

 

当時49歳の友人には、年上の夫がいました。友人夫婦は美容室を経営しており、友人の夫がスタイリストで、友人はアシスタント業務を担当。2人だけで営業していました。

 

そんなある日の朝、朝の支度でバタバタしていた友人は、地べたに倒れ込んだ夫の姿を発見。慌てて救急車を呼び、夫とともに病院へ。診断の結果、脳出血(脳内にある非常に細い血管が破れることで脳内出血し、出血に巻き込まれた神経細胞が障害される病気)であることがわかりました。

 

脳出血により、右半身まひになってしまった友人の夫。友人は当初、リハビリで治るだろうと信じていました。良いリハビリができる病院を探して転院したり、家から何時間もかけて病院へお見舞いに行ったり、「とにかく夫を助けたい」その気持ちが強かったと言います。

 

一方で、不安だったのがお金のこと。友人は美容師免許こそあるものの、アシスタント業務しか経験がありません。当時まだ高校生の末っ子の学費も必要な中、お店を畳むべきか悩んでいました。しかし、夫から「絶対復帰するから、あの店だけは続けて欲しい」と懇願され、店を続ける決意を固めます。

 

 

夫が働けなくなり、夫の気持ちを知った

それからは貯金を切り崩して生活しながら、夫がいる病院と家との往復の毎日。その合間で、毎月の収支や貯蓄額、保険やローン、年金など、お金周りのことを調べ始めました。

 

今までお金の管理はすべて夫に任せていた友人。裕福ではないけれど、わが家はお金に困っていないと思っていました。ところがそれは、夫がうまくやりくりしてくれていたおかげだったこと、そして、そこまでお金に余裕がないこともわかりました。夫はずっと、家族を不安にさせないようにひとりで頑張っていたのです。

 

こんなに夫に頼りっぱなしだったのかとがく然としながらも、家族を守るため必死に調べてお金周りを整理しました。

 

1カ月がたち、夫が病院を退院して、自宅療養になりました。夫はまだ自分で生活できるレベルには程遠く、夫の自宅介護が始まった友人。今思えば、そのときが一番大変だったと言います。動けなくなった夫の現実を突きつけられ、不安に押しつぶされそうになりながらも「それでも信じるしかない」と、必死にお金のやりくりと介護、リハビリ補助を頑張りました。

 

そのかいあって、徐々にできることが増えてきた夫。しかしそれは、生活に必要な最低限の動き程度のもの。繊細な手の動きが必要である美容師に復帰することは、奇跡みたいなものだと、生活の中で容易に察することができました。

 

そんなある日、夫から「自分が隣で指示をするから、僕の手になってほしい」と頼まれた友人。カット経験はほとんどありませんでしたが、友人もそれしかないと思っていました。それから2人で特訓する日々が始まります。少しずつお客様も取れるようになり、なんとか営業を再開できました。

 

夫の頼みにより、友人の心境に変化が…

実は倒れる以前、夫への愛情が薄れてきていると感じていた友人。また、仕事や家族のことをうまくやってのける夫と比べて、自分はひとりで稼ぐこともできず、お金のことも全部夫任せ……夫に生かされている自分は、無価値な人間だとも思っていたそう。ところが、今回のことで友人の心境に変化が起こります。

 

友人は、倒れる以前にも何度か「スタイリストになるための勉強をしてみないか」と夫から提案されたことがありました。しかし、自分にできる訳がないと断って逃げてばかり。かつては自分もプロの美容師を目指していたのに、情けない気持ちがありました。

 

そんな中で今回、夫から「君に負担をかけたくなくて、弱音を言わないようにしていた。でも僕はもうこんな体だから、家族のために力を貸してほしい。君ならできるとずっと思っていた」と言われた友人。自分にも役割があったこと、夫はずっと期待してくれていたことを、初めて実感したそう。

 

「元の生活には戻れないけど、悪いことばかりではなかった。ずっと暗闇だった気持ちがやっと前向きになれて、こんな状況だけど頑張れる気がする」と語っていた友人は、明るい表情をしていました。

 

まとめ

それから5年以上たった今も、友人夫婦は美容室を続けています。夫の指示通りに友人が手を動かすスタイルはそのままですが、友人の夫はできることが少しずつ増えているようです。夫が倒れたことをきっかけに、ささいな幸せに気付けるようになったと言う友人。倒れてから少々後ろ向きだった夫も、最近はパン作りにハマっているようです。「作ったパンの試食係を任されている」と言う友人はうれしそうでした。

 

夫が倒れて働けなくなるという大事件でしたが、それを乗り越え美容室と家族を守っている友人夫婦に、私もパートナーとの絆を大事にしようと思いました。

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

マンガ/山口がたこ

 

 

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著者:小林 かなで

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