デート中に偶然、彼の両親と遭遇!
33歳の私は数年前、とても頼れる存在の姉からすすめられ、ネット広告関連の会社を設立しました。ちょうどそのころ、ひとつ年上で飲食店のウエイターをしている男性との交際もスタート! 公私共に充実した日々を過ごしていました。
そんなある日。彼とデートをしていたときに偶然、彼の両親と遭遇したのです! 軽くあいさつを済ませると、彼のお父さんから「お仕事は何をされてるんだ?」と聞かれたため、私は素直に「会社を経営しています」と答えました。
すると、彼のお父さんは「社員は何人くらいだ?」「出身大学は?」と質問を連発。「あ……社員は10人で小さな会社なんです。大学は行ってません」と答えると、今度は彼のお母さんからも「もしかしてご両親がお金持ちなの? お金に余裕なかったら起業できないものね?」との質問が。
私は心の中で「初対面でお金の話はちょっと……」と思いながらも、彼の両親に嫌われたくない気持ちもあり、「いや、うちは母子家庭です。母がひとりで私と姉を育ててくれたので、お金持ちではありません」と正直に答えたのです。すると、お父さんが「母子家庭か」とボソッと呟き、それからしばらく沈黙が続きました。
気まずくなった私は「そろそろ失礼します」と言い残して、その場をあとにしたのでした。
彼のお兄さんともばったり!
それから2年後、彼の実家に結婚あいさつに行くことが決まったころ。なんと、彼のお父さんが勤務している大手企業から、私の会社に取引の話が舞い込んできました。私は信用できそうだと判断し、契約を結ぶことに。そのことを彼にも話します。
すると、彼は「父さんが勤める大きな会社と契約してもらえてよかったじゃん! これで君の会社も従業員を増やしたり大きくできるんじゃない?」と言うのです。私は従業員を増やすつもりはなく、なんとなく彼の発言にモヤっとして、仕事の話を切り上げました。
そのあと、彼と夕食を食べに行くことになったのですが、お店に向かっている途中……なんと、今度は彼のお兄さんに遭遇したのです! 彼のお兄さんは遠方に住んでいるため、顔を合わせる機会はこれまで一度もありませんでした。どうやら、お兄さんは何か用事があって地元に戻ってきていたようです。
彼のお兄さんに、軽くあいさつを済ませます。すると会話の最中、お兄さんが手帳型のスマホケースをパカっと開けたのですが……そのケースの中に、カードタイプのホテルのルームキーが入っているのを、見てしまったのです。
地元に戻ってきたのに実家には泊まらないのだろうか……? このとき、私は彼のお兄さんを少し不思議に思いましたが、それほど気には留めませんでした。
お兄さんに待ち伏せされて…!?
翌日。私が仕事を終えて会社を出ると、なぜかそこには彼のお兄さんが待っていました。お兄さんは深刻な顔をしながら「話があるんです」と言います。そんな言い方をされては話を聞くしかなく、近くのカフェに移動することに。その後、お兄さんから語られた内容はとても衝撃的なものでした。
なんと、お兄さんは今回、家族に絶縁宣言をするために地元に戻ってきたとのこと。お兄さんから、彼や彼の両親について悪い話を聞かされますが、私は彼のことが好きだったため、にわかには信じられません。
そのため、お兄さんの話にモヤモヤしながらも後日、私は予定通り彼の実家へあいさつに行くことにしたのです。
久々の再会で…彼の両親が豹変!
そして迎えた当日。私はまず「本日はお時間をいただきありがとうございます」と、彼の両親にお礼を伝えようとしました。しかしそのとき、彼のお母さんが私に向かって、湯呑みに入ったお茶をビチャっとかけてきたのです! 熱くなかったので火傷はしませんでしたが、私は驚きのあまり言葉を発せませんでした。
ぼうぜんとする私に対して、お父さんは「大した女じゃないからすぐに別れるだろうと思っていたのに……母子家庭で10人しかいない会社の社長? そんな女との結婚は認めん!」と言い放ちます。お母さんも続けて「母子家庭のクセにねぇ。貧乏な家の娘が嫁になるなんて恥ずかしいわ!」と暴言を吐いてきました。
私はあまりの言い草に苛立ちながらもどうすればいいかわからず、彼に「助けて」と視線を送りました。彼なら怒ってくれると思ったのです。ところが、私の願いは届かず……。彼は「とは言っても社長だよ? 金ならある程度もってると思うよ?」と言い出すのでした。
実は昨日、彼のお兄さんと密会したときに伝えられた内容というのは、彼や彼の両親がとんでもない浪費家であり、多額の借金を抱えているということ。なんとしてでも借金を返済したい彼の両親は、金持ちの令嬢との結婚しか認めないと言っているようなのです。
彼が金のためだけに私と付き合っていたことがハッキリとわかった今、この場に留まり続ける理由はありません。私は彼らにハッキリと文句を言って帰ろうと決意しました。
お父さんに届いたメッセージとは
そのとき、彼のお父さんのスマホにあるメッセージが届きました。それを見た途端、お父さんの顔は真っ青に。隣から画面を覗き込んだお母さんも同様に青ざめます。
そんな2人の様子に気づかない彼が「悪いけど、金がないっていうならお前との結婚はなしで!」と言ってきたため、私も「わかりました……結婚はやめます。こちらこそ願い下げだわ」と言い返しました。するとそのとき、なぜか彼の両親が「そんなこと言わないでちょうだいよ」と、コロッと態度を変えたのです。ここで私は、お父さん宛てに届いたメッセージの内容を察しました。
ひとり状況を把握しておらずぼーっとしている彼に、説明をすることに。実は、彼のお父さんが勤めている会社は規模こそ大きいものの、業績はひどく傾いている模様。一方、私の会社は規模は小さいながらも、業績がはるかに高い……。つまり、お父さんが勤めている会社に私の会社が契約を“してもらった”のではなく、むしろその逆だったのです。
メッセージは彼のお父さんが働いている会社の社長からで、「君のおかげでこれからうちの会社は安泰だ。絶対に先方(=私)に失礼のないように」と記されていたのでした。
後日談
すべてを知った彼らは必死に謝ってきましたが、さすがに許すことはできません。婚約を破棄したうえで、後日、彼のお父さんが勤めている会社の社長にも今回の件を伝えて、契約を取り消しました。
結果、彼のお父さんは他の社員から後ろ指をさされるようになり、肩身の狭い思いをしているようです。彼のお母さんも借金を返すために働き始めて大変なのだとか。
そんな中で私は、職探し中だった彼のお兄さんを自分の会社に誘うことに。お兄さんのおかげで業績がさらによくなりました! そのうえ一緒に働いているうちに、真面目で誠実な彼の人柄に惹かれていき、交際をスタート! 本当の幸せを手に入れました。
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