文句ばかりの妻
ここ数カ月、まともに顔を合わせることもなくなった妻に、何度もメッセージを送った私。「2人で話す時間を作ってくれ」と書き続け、「俺に何か悪いところがあるなら直すから言って」と伝えると、いきなり怒涛(どとう)の返信がありました。
「なら言うけど。結婚してうちの実家に同居させてあげているのに、私が自由に使えるお金は少ないし。あんたがこんなに低収入だとは思っていなかった」と言うのです。
自分としては妻に、毎月数万円単位の美容代や洋服代は出していましたし、そこまで不自由な思いをさせていた自覚はなかったのですが、彼女いわく「足りない」のだとか。
「大企業勤めのくせに、私の実家に居候。家賃だって入れずに、これじゃ単なるヒモ男よ!」とまで。「まあ何を言っても稼ぎが良くなるわけじゃないよね」とまだグチグチ書き連ねてきます。
さすがに頭にきた私。「稼ぎが少なくて悪かったな」と返信し、その日はそれで終了。翌朝も早かったため、さっさとベッドに入りました。目を閉じながら、妻の言葉を思い返すこと数回。そう、ようやく自分の置かれている状況を理解できたのです……。
浮気相手の家に引っ越し?
ある日帰宅すると、テーブルの上にとある書類が置かれていました。それを見て私は、すぐさま妻にメッセージを送信したのです。「離婚届、見たよ。サインすればいいんだろ?」
「驚かないんだ? 離婚も反対しないんだ?」と返してきた彼女に、俺は淡々とメッセージを打ちました。「前から離婚するつもりで動いていただろ? 日に日にお前の荷物が減っていけば、いろいろ気が付くさ。浮気相手の家に引っ越したんだろ」と書くと、「あ、バレていた?」と悪びれもしないひと言。
「お金持ちと再婚するからヒモ男とは離婚で」
「両親も喜んでるわ」
「このバカ娘!」
「今すぐ土下座しに来い!」
私は、隣にいた義両親にこの会話を黙って見せました。すると……。怒り狂った義両親が俺の携帯を奪い、妻に連絡したのです。
「バカ娘って何!?」と電話してきた彼女に答えたのは義母でした。「さっさと帰ってきて、旦那さんに謝りなさい!」
本当のヒモは…
「ママも再婚に賛成していたよね? IT企業の次期社長だからって……」と、電話口から聞きたくもない彼女のキンキン声が漏れてきます。
「あいつは詐欺師だったの! あなたはだまされていたのよ! 引っ越したタワマンは民泊らしいわ!」
そう、私は妻の浮気を疑い、正式に浮気調査を依頼していたのです。そこで判明した話は、まるで低俗なドラマのよう。浮気相手はプロの結婚詐欺師だったというわけです。グルだった義母は私にすでに低頭平伏しており、包み隠さず話してくれました。
「あんたには隠すよう言われていたけど、私たち皆養われていたのよ。家賃どころか生活費を全部出してもらっていた。あなたの旦那さんに!」
私は、義母にも冷たい視線を投げかけて携帯を取り返し、妻に宣言しました。「謝られても、もう離婚は決まったこと。君たちのようなヒモとは縁を切らせてもらう」
それから弁護士を通し、もめた挙句に調停に持ち込んで、やっと半年後に離婚が成立しました。そもそも妻が不倫をしていたので、あちらに否定権はありませんでした。
私は、義両親への援助もなくなり、気が抜けた生活を送っています。まだ本調子に戻るには時間がかかりそうですが、一生搾取されなくて済んだと考え、新たな独身生活をマイペースに楽しむつもりです。
--------------
夫を低収入のヒモ男だとバカにする妻。おまけに不倫し、結婚詐欺に遭うなんて、軽率かつ身勝手極まりありません。離婚という結末も自業自得ですね。これからは彼にも、自分のためにお金を使う充実した生活を送ってほしいです。
ウーマンカレンダー編集室ではアンチエイジングやダイエットなどオトナ女子の心と体の不調を解決する記事を配信中。ぜひチェックしてハッピーな毎日になりますように!