家庭事情を聞きたがるママ友
Aママは次第に私へ夫への愚痴を漏らすように。「夫が飲み会ばっかりで、基本ワンオペでさ〜」「夫がギャンブル好きだから、生活費持ってかれてさ〜」などとため息まじりに話します。憂うつそうなAママが心配になった私は「大変だね」とAママの気持ちに共感する言葉を返していました。
ある日、息子を連れて遊びに行った公園でAママから「あなたは夫に不満とかないの?」と聞かれました。特に夫に困っていることはないので、「家のこともしてくれるし、助かってるよ」と返します。しかし、不満げな表情のAママは「あなたの夫は何のお仕事してるの?」「ボーナスあった? いくら?」など質問攻め! 答えにくい質問ばかりしてくるので私が返事に困っていると、ついには「私は自分のことなんでも話しているのに、あなたは何も教えてくれないんだね?」と冷めた表情をしてきます。「私はただ、あなたのことが心配だったから話を聞いていただけだよ」と返しますが無視をされ、さっさと帰って行きました。
後日、別のママ友・Bママに会ったとき「あなたが、夫の自慢ばかりしてマウントをとってくるってAママが言ってたんだけど……」と教えてくれたのです。私が慌てて否定すると、Bママは「そうだったんだ……。Aママ、自分より不幸な家庭環境の人を探しているだけなのかもね〜」とひと言。どうやらAママは、他人の家庭事情を聞き出そうとすることで近所でも有名だったようです。
Aママは、他のママの家庭環境がうらやましかっただけかもしれません。ですが、嘘を近所に流されては困ります。息子には申し訳なく思いましたが、別の公園へ行くことに決め、Aママと関わらないように関係をフェードアウト。今後は必要以上にママ友の愚痴に付き合わないようにしたいと思った出来事です。
作画/yoichigo
著者:谷 ふみ
中学1年生と小学4年生、5歳の男の子を育てるママ。仕事に家事、育児に追われる毎日。最近は、子どもたちを寝かしつけたあと、ひとりでドラマや映画を見るのが楽しみのひとつ。