元カレがクリスマスディナーで選んだお店は
元カレと付き合ってから迎えた2回目のクリスマス。その日は平日だったのでお互いに仕事があり、私たちは仕事終わりに会う約束をしました。社会人になって間もないころで、お互いにあまりお金もありませんでしたが、私は「クリスマスはどんなディナーへ連れて行ってくれるのだろう?」と、元カレに少しだけ期待していたのです。
ところが、元カレが「このお店にしよう!」とクリスマスディナーに選んだのは、牛丼チェーン店でした。
牛丼がおいしいのは重々承知していますし、牛丼チェーン店に罪はありません。しかし、クリスマスの夜に牛丼を提案してくる元カレに、私はガッカリしてしまいました。せっかくのクリスマスに牛丼を食べる気にはなれず、「他のお店にしようよ」と提案しましたが、元カレの口から代替案として出てくるお店は、ファミレスなどカジュアルなチェーン店ばかり。
結局、その年のクリスマスは険悪な雰囲気のまま牛丼を食べました。
クリスマスを大切にしてくれない元カレ
クリスマスの夜、元カレに牛丼チェーンに誘われたことが不服だった私。退店後に「どうして牛丼なの?」と元カレを問い詰めてしまいました。すると、元カレは「クリスマスとはいえ今日は平日だからゆっくり過ごせないし、後日改めてクリスマスをする予定だった。だから今日は何でもいいと思った」と言います。
「クリスマスパーティーは後日に改めてやろう」という元カレの言い分もわかりますが、クリスマス当日にしかない特別感にこだわっていた私は、正直あまり納得ができませんでした。特別な日をせっかく一緒に過ごしているのに、デートをないがしろにされた気分になってしまったのです。
今の夫と交際してからのクリスマス
その後、元カレとはいろいろあって結果的にお別れしました。
そして今の夫と交際するようになってから、初めて迎えたクリスマス。彼と会う約束はしていましたが、特にディナーのお店は決めていなかったため、当日にお店を探してみるものの……クリスマスの夜はどこも満席。なかなか食事を取ることができませんでした。
夜ごはんを食べるお店がなかなか決まらず焦っている彼に、私は「カジュアルなお店でも一緒に食べたらどこでもおいしいよ!」と言いました。そこで、元カレに牛丼チェーン店に連れて行かれて怒っていた私が自然と「彼とならなんでもおいしい」と言ったことに、自分自身が驚いてしまったのです。
そのときの私は、本気で「大好きな彼となら何を食べてもおいしいからどこでもいい」と思っていました。
大好きな彼とクリスマスを一緒に過ごせることがとてもうれしく、私の中で何を食べるかはあまり重要になっていないことに気がつきました。
同じクリスマスに牛丼というシチュエーションでも、元カレにはイライラしてしまい、今の夫には「一緒に食べられたら何でもおいしいよ!」という気持ちになったことに、自分自身が驚きました。
彼のことを好きな気持ちがあれば何を食べてもおいしい。そう考えると、私は元カレのことをあまり好きではなかったのかもしれません。何を食べるかより誰と食べるかのほうが重要なのだと感じました。
著者/やん子
イラスト/マメ美
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