将来が心配…
体調不良で保育園から帰されると、義姉は甥をわが家に連れてきます。うちにも子どもがいるので、移らないかとハラハラ。それに体調の悪い甥はいつも以上にわがままで、わが子のお世話や家事ができません。
義姉はこちらの都合なんてお構いなしです。たいてい朝ごはんを食べさせずにやってくるので、朝ごはんを食べさせるところから始まり、お迎えは夕飯を食べたあと。
そんな日々が続き、いつしか甥はおなかが空くと勝手に冷蔵庫を物色するようになりました。人の家の冷蔵庫を勝手に開けるのはお行儀が悪いことだと注意すると、「ママからこの家では自由に過ごしなさいって言われた」と、悪びれる様子もありません。
春がきたら甥は小学生。それなのに、何ひとつしつけがなっておらず、心配していました。
義姉が逆ギレ
そう思っていたのは夫も同じで、義姉に「言うことは何も聞かないでワガママ放題だったけど、家でもこうなの? さすがにこれはやりすぎだよ……」と苦言を呈してくれました。そして「これも見て。他人の家なら弁償しろって言われてもおかしくないからね」とオモチャを振り回してついた床のキズや、目を離した隙にマジックで書かれた壁の落書きを指差します。
すると義姉は「それはごめんなさいね。でも、子どものやったことだから。そんなに怒ることじゃないでしょ」と笑うだけ。
義姉の態度にカチンときた私は、勝手に冷蔵庫を開けて食べ散らかすことや、トイレで用を足しても流さないことなど、気になる点を伝え家でも注意してほしいとお願いしました。
すると、それが気に入らなかったのか、義姉は「もう預けないから!」と怒って、帰っていきました。夫は「うちの姉がごめん。早急になんとかするから」と言います。図々しい義姉を止めることなどできるのでしょうか。
夫がとった大胆な行動
しかし「もう預けない」と言った通り、義姉に託児所扱いされる日々は終わったよう。私たちは穏やかな毎日を過ごしていました。
しかしある週末、家族で出掛ける準備をしていると、久しぶりに義姉から電話がかかってきました。
「実は今、親子で久しぶりにあなたの家に来てるんだけど、ずいぶんと模様替えしていたから、うちの子が興奮しちゃって……。簡単に言えば家を壊しちゃってね。でも、子どもだから許して!そんなに怒らないであげてね」
突然電話をしてきて何を言い出すのかと思ったら、義姉は相変わらず……。少し前にこっそり作った合鍵で、家に入ったと言うのです。しかし、すでにその家は売却済みで、今は私たちの家ではありません。夫が「早急になんとかする」と言ったのは、義姉に内緒の引っ越しだったのです。
義姉の末路
義姉は「え? 聞いてないけど!?」と動揺しています。
新しい家主はちょうど海外に長期出張中だそうで、内装工事と引っ越しだけ先に業者にお願いしておいて、鍵の交換は戻ってからすると言っていました。それまでは、防犯システムに頼ると……。
ちょうどそのとき、防犯システムが作動したのでしょう、電話の向こうで警備員らしき人と言い合いをする声が聞こえてきました。その後は、想像どおり親子で連行され、かなり厳しく事情を聞かれたそうです。
今回は壊した家具を弁償すれば大目に見るけれど、次に同じことをすれば不法侵入で警察に通報すると言われたのだとか。これをきっかけに、義姉が甥のしつけをするようになってくれることを願うばかりです。
わが子がかわいいのは、どの親も同じです。でも、かわいがるのと甘やかすのはまた別の話。世に出ても恥ずかしくない人に育てあげるのが、親の重要なミッションではないでしょうか。子どもが幸せな人生を歩めるよう、責任を持って育てていきたいですね。