親友ママの対応に脱帽
長男が3歳のころの話です。その日は、ママ友のAちゃんとAちゃんの3歳の息子Bくんといっしょに、郊外の公園へ遊びに行くことに。長男とBくんは、公園のローラー滑り台で楽しく遊んでいました。ところが、Bくんがローラー滑り台を滑り終わらないうちに、後ろから勢いよく小学校1年生ぐらいの男の子が滑ってきたのです。慌てて止めに入ろうとしますが、男の子が滑ってきていることに気づくのが遅れてしまいBくんに激突! Bくんは前のめりに転んでしまい泣きだし、男の子は謝ることもなく走り去ってしまいました。
私たちはすぐにBくんの砂を払い、なだめます。幸いけがはなく安心していると、男の子のママらしき女性が、私たちに近づいてきたのです。その女性はかなり怒っている様子で「そんな小さい子、危ないから遊ばせないでよ」と言ってきます。遊具の対象年齢は3歳。長男もBくんも対象年齢に当てはまっています。それなのにこちらが悪いと決めつけるような言い方ををされ腹が立った私は「けがをしそうだったのはこっちです! 『ごめんね』ぐらい言ったら?」と言い返しそうになりました。しかし、Aちゃんはあくまで冷静。「失礼しました~」と軽く謝り、子どもたちと私を連れてすぐにその場から去りました。
「何なの! 失礼な人ね」と私が愚痴をこぼすと、Aちゃんは「気にしない、気にしない」と穏やかに私のことをなだめます。そして、「きっとスピードがついて止まれなかったんだよ! でもこういうとき、『ごめんね』が言えるといいね! 2人は『ごめんね』を忘れないようにしようね!」と子どもたちをやさしく伝えたのです。泣いていたBくんも、長男も、Aちゃんの言葉に納得した様子。私は感情的になって、子どもたちの前で愚痴をこぼしたことを反省したのでした。
昔からカッとなった私を笑顔で落ち着かせてくれるところがあったAちゃん。子どもにも冷静に語りかけていて、改めて尊敬しました。トラブルが起きたときは、私も冷静に子どもたちへどこが問題か、どのようにしたらいいのかきちんと説明したいと感じた出来事です。
作画/ yoichigo
著者:内野みお
6歳と3歳のやんちゃ兄弟に翻弄されながら育児に奮闘するママ。子どもに隠れてこっそりスイーツを食べるのが至福の時間。