社長の娘に振り回される日々
今年で30歳になる私は、高校を卒業してから入社した今の会社で一生懸命働いてきました。そのおかげで実力を認められ、最近ではプロジェクトリーダーを任されることも。プレッシャーはありますが、仕事にやりがいを感じています!
しかし、そんな私の充実した日々を壊す新人が現れます。その人物は社長の娘さん。大学を卒業したあと入社してきた彼女は、早速、社長令嬢であることをいいことに威張っているとのこと。だから、私もなるべく関わりたくないと思っていました。
けれども彼女の教育担当を任されることに……。噂通り彼女は自由人で、遅刻や無断欠勤は当たり前なうえに、注意しても聞く耳を持ってくれません。私は頭を悩ませていました。
もちろん、日々の彼女の態度を上に報告したこともあります。普通であれば新人がそんなことをしたらそれなりの処分が下るはずでしょう。しかし、彼女は社長令嬢なので何のお咎めもなし……。上の人たちは「教育担当の私が何とかしろ」と丸投げ状態なのです。
教育担当の苦悩は続く
そんなある日のこと。彼女に頼んでいた資料が間違いだらけだったため、私は彼女に声をかけることに。その資料はところどころ文章もおかしく、私は「これ本当に自分で作ったの?」と問いかけました。
すると彼女は「AIを使ってまとめてみたんです!」と一言。確かにAIを使って作業を効率化させるのはいいと思いますが、それを丸々コピー&ペーストするのはよくありません! すぐに修正をするよう指示を出しました。しかし、彼女は「間違えているならAIのせいです。それはAIのミスで私じゃありませ~ん」と主張し、自分で直す気がさらさらない様子。私が再度注意したことでようやく動き出しました。
「わからないことがあったら、何でも聞いてね」と私が言うと、彼女からは予想外の言葉が。
「低学歴には教えられたくない」
嫌味をこぼす彼女に、はらわたが煮えくりかえりそうになってしまいました。でもそのときの私は、穏便に済ませるほうが得策だと考え、彼女と揉めずに我慢したのでした。
やっぱり親子は似たもの同士!?
数日後。修正を頼んだ資料がちっとも上がってこなかったため、私は彼女に催促をしました。すると彼女は「なんでしたっけその資料って」と知らんぷり。さすがの私も耐えられず、「社会人なんだから自分の仕事や言動には責任を持ってもらわないと困るわ!」と強く注意してしまいます。
そのときちょうど、私たちの部署に社長が入ってきました。彼女はすぐ社長に「この人が意地悪してくるの!」と訴えだします。そして社長も彼女の言葉を信じ、「新人に圧かけてどうするんだね?」と私に注意してくる始末。
彼女の態度にも社長の態度にも納得がいきません! 私は2人に対して怒りが湧き、それと同時に退職も考え始めたのでした。
思い立ったが吉日!
限界を迎えたのはそれから数日後。社長、役員、そして取引先相手も何人か参加する大事な会議がおこなわれたときのこと。そこでも彼女は遅刻してきたので、私は取引先の人に謝りつつ、彼女にも厳しく注意しました。
すると会議が終わったあと、彼女は社長に愚痴をこぼし出します。私の注意の仕方が気に入らなかったよう。しかも「あの人、会社にいらないよね?」ととんでもないことまで言い出し、社長も「そうだな……」とまさかの同意! 本当に2人には呆れが止まりません。
私はもう彼らには付き合いきれないと判断し、「じゃ、辞めます」とその場で宣言! そのまま退職届を書いて提出し、会社を出ました。
私が会社を去ったあと…
1週間後。私の携帯に知らない番号から電話がかかってきました。仕事の電話かと思い出たところ、なんと相手は社長!? 彼から「会社に戻ってきてくれないかな?」と相談を持ちかけられたのです。
そのまま社長の話を聞いてみると、どうやら私が辞めたあと、誰も彼女の教育担当をやりたがらなかったとのこと。そのうえ彼女は脅し文句のように「逆らったらクビにする」と言っていたので、誰も注意できず……。その間に彼女が勝手に仕事を進めていった結果、取引先からの信用を失い、次々と契約を断られているようでした。
けれども私は同情できず、社長の誘いをキッパリ断りました。実はこのとき、スカウトされた会社にすでに転職していたのです。
しばらく態度を変えなかった2人の末路
しかも私が転職した会社は、元々は取引先の会社でした。仕事の打ち合わせで久しぶりに彼女と対面したとき、彼女はかなり驚いていた様子。今回のプレゼン担当は彼女だったため、話を聞いてみたのですが、相変わらず資料はデタラメだし、説明もわかりにくかったので、私は契約をお断りさせてもらうことにしました。
すると彼女は、「また私に嫌がらせするつもり?」と文句を言ってきました。そこで私は、彼女もしくは他の人がいいプレゼンをしたら前向きに検討していたと伝えます。さらに彼女に、「自分の行動を改めない限り、会社倒産もありえるかもね」と最後の忠告をしてあげましたが、彼女はここでも聞く耳を持ちませんでした。
後日。私が元々いた会社はどんどん経営が傾いて赤字続きになったため、社長が彼女をクビにしたようですが……時すでに遅し。結局会社は倒産したのでした。
一方、私は今の会社で素敵な同僚たちに囲まれながら、バリバリ楽しく働くことができています!
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