義母を頼って子どもを預けに行くも…
夫は仕事が忙しく、平日はほぼワンオペ状態。夫に「夜のお皿洗いくらい手伝ってほしい」と伝えるも「忙しい」のひと言で断られる日々……。そんなある日、不注意で左腕を骨折してしまった私。5歳の娘はいろいろ手伝ってくれるものの、3歳の息子は抱っこや食事にまだまだ手がかかります。幸い折れたのは利き腕ではありませんでしたが、片腕を骨折した状態での2人育児に私は疲れ果てていました。骨折は全治3カ月で、定期的に通院しなくてはなりません。
最初の通院日。夫は仕事で頼れないので、徒歩15分の距離に住んでいる義母の家で子どもたちを預かってもらうことにしました。通院後に家で家事を済ませたいと思っていたので「すみませんお義母さん、病院は午前中で終わるのですが、家のことをしたいので夕方まで預かっていただけますか?」とお願い。すると義母は、明らかに不機嫌そうに「家事くらい子どもたちがいても大丈夫でしょ。病院が終わったらすぐ帰ってきてね」と言いました。当日の申し出なので断られても仕方がないのですが、そこまで嫌そうに言わなくても……と私が少々面食らっていると、義母は「あんたの不注意の尻拭いをしてあげてるんだからね。感謝しなさいよ」と追い討ち。言い返したい気持ちはあったものの通院時間が迫っていたので、「すみません。ありがとうございます」とお礼を言って、義実家を出ました。
しかし診察が終わってすぐに子どもたちを迎えに行くと、出迎えてくれた義母は「これは大変だわ……」とぐったり……。どうやら、2人の面倒をひとりで見るのが想像以上に大変だったようです。たしかに夫はひとりっ子だったため、義母は2人育児の経験がなかったなと思っていると、「この状態で息子(夫)が家事をしないのはありえないわ! 私が注意する!」と義母。その晩、夫に電話で「仕事で育児ができないにしても、家事はあんたがしなさいよ! 嫁ちゃんひとりで全部するのは無理よ!」と注意してくれ、夫も渋々ながら家事をしてくれるようになりました。
骨折中の育児は変わらず大変でしたが、義母が夫に注意してくれたおかげで以前より協力的になり、家事面ではかなり助けられました。また、義母も2人育児の大変さを身をもって知ったことで、色々と手助けしてくれるように。今回のように、実際に体験してもらうことで人の気持ちや行動は変化するのだなと実感。わかってほしい苦労は、実際に体験してもらうのも一つの解決方法だと学んだ出来事です。
作画/Pappayappa
著者:松尾茜
10歳の女の子と8歳の男の子、夫との4人暮らし。「宿題をしなさい!」と言いたくないが言ってしまう毎日。休日に家族とお出かけすることが何よりも楽しみ。