私は会社員として働きながら、投資の勉強をしています。夫は私にばかり甘えていられないと、自分も投資の勉強をしてみたいと言い出して……。スクールに通う費用を先行投資してほしいと言ってきました。聞けば、40万円というかなりの大金でびっくり。
しかし意気込みと決意を聞いた私は、夫の願いを承諾。彼の口座に振り込んだのでした。
何が一体どうなっているの!?
ある日、私の携帯電話に1本の電話が入りました。かけてきたのは、夫の婚約者だと名乗る女性。どうも話がかみ合いません。
「臨月でもうすぐ出産なんです」
「浮気相手は身を引いてください」
夫は不倫をしているようでした。しかも、結婚していることは隠してーー。
「あの……彼の妻は私ですが」
「は?」
初めは私がウソをついていると思っていた不倫相手ですが、話をするうちに理解を示してくれました。いざとなれば戸籍謄本だって提出できます。
不倫相手の女性は、かなりのショックを受けていました。出産後は育児に専念しようと思い、きっぱり仕事を辞めてしまったとのこと。これからどうしようとパニック状態でした。そのような状況でも、彼女は私にしっかり謝罪してくれました。知らなかったとはいえ、関係を持ってしまったことを相当悔いたようです。
こちらとしても、謝罪の気持ちが起こりました。夫がとんでもないことをしでかしたわけですから。私たちは夫に内緒で、ひとまず会って今後のことを話し合うことにしました。
スクールへ行く日に計画を実行
これまで、夫が私と別れたがったことはありません。夏には海外旅行の予定も立てています。ですからきっと、夫は不倫を隠し続けるつもりだったのでしょう。夫にはきちんと責任を取らせなくては……。私たちはそれぞれ今後どうしたいのかを考え、私は彼女の計画にのっかりました。
話し合いから3日後に計画を実行。夫がスクールの友だちと食事をしているとき、私は夫に連絡しました。近くにいるので一緒に帰ろうと提案すると、よくわからない言い訳を始めたのです。一緒に帰れないはずですよね。だって今、夫は不倫相手のうちにいるのですから。
私と彼女は連絡を取り合っているので、夫の行動はお見通しです。今、私は彼女の家の玄関前にいます。夫が逃げ出そうとしても、私と鉢合わせするだけ。ちなみに例のスクールの費用ですが、あれは彼女の生活費へと化けていました。
ゴタゴタしているうちに、不倫相手の彼女には子どもが誕生。頼る人が周りにいないと聞き、私が身の回りのことや新生児のお世話を手伝っています。夫には子どもの認知、養育費の支払い、なけなしの貯金を彼女に渡すよう言いました。
不倫を知ったあの日、私は夫を家から追い出しています。夫は夫婦関係の再構築を望んでいますが、やはり再構築は無理という結論に達しました。夫は私のほうが好きだとしがみついてきたため、弁護士を立てた話し合いをして離婚を成立させました。
私、夫、彼女の3人はその後…
夫は私のことが一番だと言いますが、そう思っていたなら不倫はしなかったはずです。今になって、夫の友人から言われた言葉がしっくりきました。私は、夫の今までの彼女のタイプと違うというのです。顔重視だった夫が、私を選んだ理由。それは、豊かな貯蓄があったからでしょう。
その後も不倫相手とは友人関係を継続中。子守りをしたり、ランチを食べたり。それがとても楽しいのです。一方の夫は、慰謝料と養育費の支払いに追われています。未来のない人に投資はできませんから、別れて本当に良かったです。
◇ ◇ ◇
女性からの1本の連絡で暴かれた夫の悪事。元夫の行動は許せるものではなく、しっかり責任をとってほしいですね。