結婚直前だった私と元婚約者の仲を引き裂き、略奪婚した妹。その所業は未だに許せません。
絶縁した妹の勝手な言い分
「私から婚約者を奪って結婚して、その後は子どもを出産したんでしょ?」「お互いそれぞれの人生を歩みましょう」と言うと、「いや~~~、実はそれが離婚しちゃって!」と妹。当時は、私の元婚約者と「赤い糸で結ばれているの」と言っていたのに……。
「なんか思ってた新婚生活と違ったんだよね」「略奪婚であんなに友だちを失うなんて思ってなかったし……」「誰も結婚祝ってくれないし、駆け落ち同然で県外に逃げたから知り合いも誰もいなくてさみしいし!」と妹。
「覚悟のうえで結婚したんでしょ?」「子どもを出産したって聞いたし、それなりに幸せに暮らしてると思ってたのに」と言うと、「子どもはママ友作りのために産んだの!」「でもママ友も思ったよりできなかったし、子育てって意外と大変でもううんざりしちゃった」とどこまでも自分勝手な妹。
私が絶句していると、「実家に戻ったらお姉ちゃんが結婚したって聞いたのよ」「絶縁中とはいえ、教えてくれたっていいじゃない!」と妹の話の勢いは止まりません。
「だから、仕返しにまた略奪しちゃった~~~!」
私の夫とLINEのやり取りをしていると言う妹
妹は、母のスマホを盗み見て、私の夫の連絡先を手に入れたそう。試しに連絡をしてみたところ、話が弾み、四六時中メッセージのやり取りを続けているのだと言います。
「新婚旅行中だっていうのに、旦那さんを独占しちゃってごめんね!」「お姉ちゃんは独りぼっちで新婚旅行を楽しんで!」という妹に、私はただただため息をつくしかありませんでした。
翌日――。
「ねぇ、お姉ちゃん!もういっそのこと新婚旅行、代わってあげようか?」と再び妹からメッセージが。
「旦那さんは四六時中私とやり取りしてるし、ろくにホテルの部屋からも出てこないんでしょ?」「強がるのもいいけど、もう旦那さんが私のために飛行機のチケット用意してくれてるよ?」「もう私、空港にいるんだから!」と妹。
「お姉ちゃんの旦那と毎日LINEしててラブラブなのw」
「新婚旅行も私が楽しむから交代よろしく~~ww」
「お前、誰だよw」
「え?」
私に代わって妹に返信したのは、私の夫。
「これ以上妻を不安にさせたくないから、いい加減なことを言うのはやめてくれないかな?」と返した夫に、妹は「お姉ちゃんの前だからって、急に私のこと知らないみたいなフリしないでよ!」「私と毎日ずっとやり取りしてたくせに!普通に傷つくんですけど!」と怒り出しました。
しかし、夫のスマホはハワイに到着したその日に壊れているのです。テンションの上がった夫が海で走り回っていて転び、スマホが水没。そのまま電源がつかなくなってしまいました。そのため、妹が夫とやり取りすることは物理的に不可能なのです。
「じゃ、じゃあ、私は誰と連絡してたっていうのよ……」と妹は怯えていました。
勘違いした妹の末路は…
実は、妹がずっとやり取りをしていたのは元夫、つまり私の元婚約者。後日、妹の元夫から、私の夫のふりをしたことについて謝罪があり、ことの経緯を聞きました。
妹は元夫に子どもを押しつけ、養育費も払わないまま逃げ回っていたそうです。
奇しくも、妹の元夫と私の夫は下の名前が一文字違い。母の携帯の連絡先に並んでいたことから、おそらく妹は私の夫と間違えて元夫にメッセージを送ったのでしょう。
これ幸いと私の夫のフリをして、妹とやり取りを続けていた元夫。元夫は偽の航空券の写真を用意して妹を空港に誘い出しました。そのまま妹は、元夫のご両親の知り合いが経営する会社で、養育費を天引きされながら働くことになったのでした。
夫のスマホは壊れてしまいましたが、残りの新婚旅行を謳歌した私たち夫婦。もともとお互いに旅が好きなので、今度は国内の温泉旅行を計画しています。