そもそも骨盤底筋って何?
かつては尿漏れなど人に話すのは恥ずかしいと、誰にも言えずにひっそりと隠していた中高年女性が多かったそうですが、今はオープンになり、その悩み解決のための体操教室もあちこちで開催されています。そこで私は、その教室を手軽にオンラインで受けてみることにしました。
最初に講師の先生より説明を受けたのが、人体模型を使って骨盤底筋の位置を確認すること。そこで骨盤底筋は筋肉だということを知りました。骨盤自体は腰周りをがっちり覆っているバケツ状の骨ですが、その底にあたる膀胱や直腸、子宮といった大切な臓器を支えている部分に骨はなく、骨盤底筋という筋肉しかないのです。しかも、女性には穴が3カ所あるではありませんか。
何もケアをしていないと、徐々に骨盤底筋は弱ってしまい、それに連動するように膀胱の機能も衰えて締まりも悪くなり、尿漏れを発生させてしまうそうなのです。さらに放置していると、便失禁や臓器脱(臓器が腟から外へ出てきてしまう病気)の恐れもあるということでした。
ちなみに、骨盤底筋が弱る原因ですが、妊娠・出産だけではなく、肥満や加齢、便秘、姿勢の悪さなども関係しているのだとか。誰でも尿漏れの可能性があることを知り、少しほっとしました。
まずは呼吸の仕方が大切だった
骨盤底筋の説明後、早速、ピラティスと掛け合わせた骨盤底筋体操が始まりました。最初に教わったのが呼吸の仕方。正直なぜ呼吸が体操に関係があるの?と思ったのですが、これが大ありでした。
大前提として、エクササイズであるピラティスは胸式呼吸になります。まず、しっかり肺に空気を送り込むために、鼻から息をたっぷり吸います。その後、口からすべての息を吐き出すのですが、ここが注意すべきポイントでした。おなかを薄く平らにし、上に上にと引き上げるようにしながら息を吐くのです。すると、3カ所の穴がキュッと締まる感覚があります。この感覚が持てて初めて、骨盤底筋に変化が出るそうなのです。
そして、おなかを薄く引き上げる呼吸と合わせて、立ったり、あぐらをかいたり、あお向けになったり、おしりから腰を上げるショルダーブリッジをしたり、横向きになったりとさまざまな体勢でピラティスの簡単な動きをおこなっていきました。
初めはなかなか呼吸も動きも習得できず、おなかをぐっとへこませてしまったり、腰やおしりに無駄な力が入ったりして、骨盤底筋を確認することができませんでした。焦らず、形だけにとらわれずに、自分の体と対話しながら続けていったのです。
2カ月体操を続けてみた結果
その当時の私は、かなりボリュームのある体でしたが、ゆっくりとした動きなので、挫折することなく骨盤底筋体操を継続することができました。ただ、3か所の穴がキュッと締まる感覚がわかるまでに1カ月ほどかかりました。一番最初にその感覚が把握できたのは、横向きの体勢だったのを覚えています。
その後も毎日、オンライン講座を受ける、YouTube動画を見るなどしておこなった結果、2カ月で結果が出たのです!
トイレの後の嫌なちょろっと漏れがなくなったのを皮切りに、くしゃみをしてもせきをしても尿漏れすることはなくなりました。気が付けば、息を吐くときに(くしゃみやせきをするときも同じです)自然とおなかが引き上がるようになっていたのです。それに連動して3か所の穴も締まるので、漏れることがなくなったのですね。
ただし、筋トレは注意が必要でした。私はダイエットのために、骨盤底筋体操と筋トレを並行しておこなっていたのですが、筋トレの際、瞬発的におなかにぐっと力を入れていたら、尿漏れが再発してしまいました。男性の筋トレと女性の筋トレはやり方が違うそうで、女性の場合は、あくまでもおなかにぐっと力を入れるのではなく、引き上げるようにしておこなうことが大切なのだそうです。
まとめ
半信半疑で始めた骨盤底筋体操でしたが、結果として2カ月間試しただけで成果が出ました。運動を始める前に、骨盤底筋が自分の体のどこにあり、どんな状態なのかを知ることができたのは有益だったと思います。尿漏れの原因を知り、鍛えるべき場所が事前にわかっていたため、焦らず体操を続けることできました。自分の体の仕組みを知ることは大切です。
実は、この骨盤底筋体操を継続することで、尿漏れ改善につながっただけではなく、姿勢も整い、おなかも平らになり、おしりの形も良くなりました。つくづく体はすべてつながっているのだと実感できました。これからも尿漏れ防止とスタイルアップのために骨盤底筋体操を続けていきます。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:竹みか/40代。1男1女の母。食べるのも作るのも大好きぽっちゃりオバチャンだったが一念発起。ダイエットに目覚め、体重15kg、体脂肪率7%落とすのに成功。今も絶賛継続中!
イラスト/村澤綾香
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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