運動会は今年も仕事…
もうすぐ運動会がやってきます。保護者競技もあり毎年とても盛り上がるそうですが、実は私は1度も行ったことがありません。今年も私は海外に行かねばならず、夫が応援に行く予定です。
娘に寂しい思いをさせて申し訳ないといつも思っていますが、一家の大黒柱として働く私には仕事も大切……。こんなふうに働けるのも、理解してくれる家族がいてこそ。いつも感謝しています。
しかし夫は「今年はどうにかして運動会に来られないか?」と言います。
娘が落ち込んでいたのは私のせい!?
夫曰く、娘の元気がないのは私のことが発端なのだそう。私が学校行事に顔を出さないのは歳をとっているのが恥ずかしいからだと、娘は同級生からからかわれているようです。
からかっている女の子の母親はまだ20代だそうで、若いママが自慢だと言います。
私は高齢出産だったこともあり、現在40代後半。20代のようなフレッシュな若さはありませんが、娘に恥じない親であるようできることはやってきました。健康診断でも、体は10歳ほど若いと言われています。
そんなことでからかわれてしまうなら、顔を出さないわけにはいきません。私は職場に相談し、海外出張を代わってもらうことにしました。
娘のピンチに駆けつけたところ…
運動会当日、結局急ぎの仕事が入ってしまい私が学校に到着したのはお昼ごろ。駆けつけた私は一目散に娘と夫の元に向かいました。
ちょうどそのとき、意地悪な同級生は私が来ているかを覗きに来たよう。来ると言っていたはずの私がおらず、娘もうつむいていました。
「お待たせ!」と言って娘に近づいた私。同級生はもっと年老いたお母さんが来ると思っていたよう。「え、ママきれいじゃん」と小さな声で言っていました。
20代に間違えられることはないけれど、年相応な美しさで褒められる私の魅力が小学生にも伝わったようで、安心しました。
保護者の間でも「イケメンパパの相手はどんなママなんだろう」と話題だったよう。密かに私は注目の的!中には、きれいでいる秘訣を聞きにきてくれたママもいました。
これがわが家の家族のカタチ
運動会が終わり、帰ろうとしていたとき、意地悪を言っていた同級生が再び近づいてきました。同級生はこれまでの意地悪を娘に詫び、娘も笑って許します。そんなやりとりにジーンとしてしまいました。
けれども、私のことで娘に嫌な思いをさせていたことも事実。仕事で一緒にいられない時間が多いことも、ほかのママよりも年上であることも、まだ小学生の娘が心の底から理解するのは難しいでしょう。
夫の力を借りながら、娘には働く女性の背中を見せていきたいと思っています。これが私たち家族のカタチ。娘ならいつか絶対わかってくれると信じています。
若いママも経験を積んだママも、どちらにも素敵な面があります。ママになった年齢に優劣はありません。それは働くママと家にいるママでも同じこと。それぞれの家族のカタチがあるということを、子どもにも教えていきたいですね。
【取材時期:2024年8月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。