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夫を亡くして3年…意を決して受けたお見合いの最中「逃げるよ!」娘が気づいた真実…隠された罠とは?

最愛の夫が亡くなって早3年。夫を亡くした悲しみは大きかったものの、娘の存在はもちろん、パート先の同僚・マキさんがいたからこそ、乗り越えることができました。

マキさんは美人でテキパキ仕事をする店長のお気に入り。これまで接点がなかったのですが、話を聞くとマキさんも私と同じころに弟を亡くされたそう。それぞれの大切な人の話をすることで、少しずつ前を向けるようになりました。

そんなマキさんですが、最近少し付き合いづらさを感じています。大切な友だちなのでそんな気持ちを抱きたくないのですが……。

 

大切な友人との別れ

マキさんは頻繁にわが家にやってくるのですが、食事の支度は毎回私。手伝う素振りも見せず、食材の差し入れもありません。それどころか、わが家にあるストックの食材や頂き物の品を度々欲しがり、持って帰ります。

 

そこまで余裕があるわけではないので、少しもやっとしてしまいますが、みんなで食べるごはんはおいしく、娘も喜ぶので仕方がないと自分に言い聞かせていました。

 

私たちの仲に決定的な亀裂が入ったのは、マキさんから相談があると言われたときのこと。なんと、お金を貸してほしいと頼まれたのです。

 

しかし私は、相手が誰であってもお金の貸し借りはしないことにしています。丁寧に言葉を選んで断ったのですが、マキさんは真っ赤な顔をして怒ってしまいました。夫の遺産があってお金持ちなのに、友人にお金も貸せないのかと非難ごうごう! 挙句、「仲良くしてあげたのに、恩を仇で返すのね!」と言って去っていきました。

 

大切な友だちだと思っていたので、ショックです。

 

再婚するのもいいのかも…

それから彼女はわが家にやってくることはなくなり、連絡をしても無視。もちろん職場でも、口を利いてくれません。そして私の知らないうちに、彼女は仕事を辞めてしまいました。

 

私が寂しそうにしていると、職場の店長がお見合いを勧めてきました。そんな気持ちになれなかったのですが、あまりにしつこく勧めるので、私は渋々お見合いをセッティングしてもらうことにしたのです。

 

お見合い当日は、もちろん娘も一緒です。お相手は、笑顔で物腰柔らかなイケメン。スーツが夫のものと似ていたからか、どことなく亡くなった夫に似ているような気がしました。

 

お見合い相手の彼は娘にもやさしく接してくれ、私もだんだんと再婚に前向きになり「娘にも新しい父親が必要かもしれない」という考えが頭をよぎります。

 

しかし彼が席を外したその瞬間、娘が「ママ、逃げよう!」 と言ったのです。娘は慌てた様子で、私の手を引っ張ります。ただごとではないと思った私は、急いでレストランをあとにしました。

 

なぜあなたがそこに!?

帰り道、なぜ逃げたのかを娘に聞いてびっくり! そんなことが実際にあるのか、信じられませんでした。

 

家に着いてホッとしたのもつかの間、自宅のインターフォンがなりました。ドアの前には、なんとお見合い相手の彼。連絡先や住所は教えていないはずなのに、どうしてここにいるのでしょう。

 

怖いという気持ちもありましたが、事実を確認したいという思いが強かった私は、彼を招き入れることにしました。彼は心配で追いかけてきたと言いますが、なぜ家を知っているのか? カバンに入っているキーケースはどこで手に入れたのか? 私が尋ねると、彼は冷や汗をダラダラ流し始めました。

 

キーケースこそが、娘が「逃げよう」と言ったきっかけです。娘は、カバンに入っていたキーケースが夫のものと同じであることに気付きました。同じものを使っていても何ら珍しくないのですが、そこにはかつて娘が貼った小さなシールがついていたそう。

 

娘がそれを見て言いしれぬ違和感を持ち、お見合いの席を去ったのでした。

お見合いに隠された罠

私が大切に保管していた夫のキーケースを持ち出すことができたのは、私たち家族を除くと、よく遊びにきていたマキさんしかいません。たしかにマキさんは掃除と称し、わが家のあちこちを触っていました。キーケースは有名ブランドものだったので、こっそり持ち出したのでしょう。

 

私が問いただすと、彼は焦って家を飛び出しました。急いで追いかけると、ちょうどマンションの出入り口が工事中。足止めを食らった彼を、私は工事スタッフさんの力も借りて無事確保できました。信じられないグッドタイミング! これは夫が味方してくれたに違いありません。

 

観念した彼はすべて話してくれました。なんと彼はマキさんの弟。亡くなったなんて、嘘でした。最初から私に近づいたのはお金が目的だったよう。お金を貸さないことに腹を立てたマキさんは、店長をたぶらかしてニセのお見合いに私を送り込み、弟と付き合った暁には、お金を貢がせようとたくらんだのでした。

 

私が彼女の弟に夫の姿を見たのも、仕掛けの1つだったよう。なんとマキさんは、夫の形見のスーツまで持ち去っていたのです。

 

騙そうとしたのはもちろんですが、夫の形見を盗んだことはもっと許せません。私は然るべき対処をし、この件は終わりました。騙されずに済んだのは娘や夫のおかげ。夫や娘を第一に、そして再婚は慎重に……と身にしみた出来事でした。

 

 

不審な人を家に招き入れるのは、とても危険なこと……無事で何よりです。このようなケースでは、安易に家にはあげず、人がいるところで話すようにしたいですね。

 

また、悲しい気持ちにつけ込むのは最低な行為。未然に防げたことはせめてもの救いでした。いつかまた再婚を考えるときが来たら、慎重に見極められるといいですね。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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