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出張中だったはずの夫が救急搬送「妻です!夫の容態は?」私も妻ですが!?2人の妻が鉢合わせた結果…

私は幼いころからの夢を叶え、看護師として働いています。勤務しているのは総合病院の救命救急センター。やりがいはありますが、かなりの激務です。

夫とは家事を分担しているものの、急患が運ばれてきて帰れなくなり、夫には負担をかけることも多くあります。それでも夫は嫌な顔ひとつせず「看護師としてバリバリと働く妻がいるなんて誇らしいよ!」と笑ってくれます。本当にいい人と巡り会えたと思っていたのですが……。

 

夫が救急搬送!

夫も仕事が忙しく、出張ばかりです。土日関係なく、夜勤もある私とはすれ違いも少なくありません。しかし、夫が私の仕事を応援してくれる以上、私も夫の仕事を応援したいと思っています。

 

クリスマスや誕生日も関係なし。結婚記念日も私は夜勤へ、夫は出張へ行き、別々に過ごすことになりました。

 

別々に過ごしていた結婚記念日、深夜2時をまわったところで急患の連絡がありました。30代の男性が階段から転倒して意識不明とのこと。頭を打っているかもしれないとのことなので、私は急いで検査の準備を進めていました。

 

数分後、急患がストレッチャーで運ばれてきました。顔色を確認しようと覗き込むと、私は息が止まるほどの衝撃を受けます。なんと、運ばれてきたのは夫。「トモキ!! 聞こえる???」と必死に声をかけました。

 

夫の妻と名乗る女性の正体は?

結局、冷静な処置ができないと判断され、私は夫の検査や治療から外されてしまいました。夫の容態が心配ですが、今は勤務中……。ナースステーションに戻り、仕事をすることにしました。できる限り早く仕事を終わらせ、夫の元に駆けつけるつもりです。

 

そんなとき、顔面蒼白の女性が病院に駆け込んできました。女性はナースステーションにやってきて「今救急車で運ばれてきたヤマシタの妻です! 主人の容態は?」と言います。

 

今日搬送されてきたのは夫だけ。明らかに女性は夫のことを言っていますが、妻は私です。私は大きく深呼吸して冷静になり、女性から話を聞くことにしました。

 

女性は、トモキとは事実婚であること、夫が出張の日以外は生活を共にしていて、もうすぐ1歳になる子どもがいることを明かしました。あまりの衝撃的な言葉に、私は驚きを隠せません。


女性から、事実婚だと付き添えないのかと何度も聞かれたので、事実婚だという証拠を提示してほしいと言うと、彼女のスマホから写真や動画がたくさん出てきました。残念ながら彼女の言うことは本当のようです。

 

2人の妻

やたらと出張が多いのも、快く夜勤に送り出してくれたのも、すべては二重生活を維持するためだったのでしょう。今までかけてくれた言葉がすべてウソだったとは思いたくありませんが、私は夫への愛情が一気に冷めていくのを感じました。


程なくして、夫は足を骨折しているだけで命に別状がないことがわかりました。私はすぐに女性にそう伝え、入院の準備をしてから再度病室に来てもらうようにお願いしました。

 

翌朝、私は勤務を終えて女性が到着するのを待っていました。命に別状がないとわかったからなのか、女性は夜中よりもずいぶん落ち着いているように見えたので、私はそこで身分を明かしたのです。

 

女性はもちろん驚いていましたが、頑なに籍を入れたがらない理由がわかったと肩を落としていました。私が夫を捨てるつもりだと言うと、女性も同じ気持ちだと言います。それなら話は早いと、私たちは揃って病室へ……。

夫の二重生活の行方

妻2人が揃って登場し、夫は飛び上がるほどビックリして、途端に変な汗をかきはじめました。


女性は、子どもの養育費と慰謝料を請求するから、あとは弁護士を立てるとだけ言って出ていきました。幸か不幸か、骨折していて逃げ出せる状態ではないので、慰謝料も養育費も取りそびれることはないでしょう。

 

夫は私に申し訳なさそうな顔を見せますが、私も許しません。離婚と慰謝料の請求を告げ、病室を後にしました。入院に必要な荷物を持ってくるつもりもないし、これ以上仕事を超えたお世話もしません。

 

その後、私は無事に離婚が成立。あとで知ったことですが、元夫は二重生活を維持するため、多額の借金をしていました。もし夫婦でいたら二重生活のお金とはつゆ知らず、一緒に返すことになっていたかもしれません。そうならずに済んだのはせめてもの救いです。

 

少しの寂しさはありますが、私には天職とも言える仕事があります。1人でも多くの患者を救えるようにこれからも頑張りたいと思います。

 

 

忙しい仕事に理解を示してくれていると思っていたのに、実はいいように利用されていただけだったとは驚きですね。すれ違いが多いと不安に思ったこともあるでしょう。

 

相手を騙すのはもってのほかですが、すれ違いが多いのであれば、不安にさせることがないように丁寧なコミュニケーションをとっていきたいですね。

【取材時期:2024年9月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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