夫が大切なのは妻や娘ではなく母親!?
自分の家のことは何もしない夫ですが、義母のためなら積極的に動きます。休日は実家に行って、買い物や草むしりをしているようです。
私に言っていないものの、ある程度の仕送りも渡しているはず。わが家にはそんな余裕はありませんが、夫がひた隠しにするので突っ込むこともできません。
夫はそこそこの額を支援しているようで、わが家の家計はカツカツです。今住んでいる家も、両親に頭を下げて貸りている祖母が住んでいた家。超安価で借りているけれど、マイホーム貯金も貯まりません。
このままではいけないと思った私は、夫婦の収入を管理することにしました。夫を問い詰めて明らかになった義母への仕送りも、2万円にダウン。まだ若くて健康な義母には自分で働いてもらわないと、わが家は破産してしまいます。
しかしこれが後に大事件を起こす原因になろうとは、このときの私は知る由もありませんでした。
突然の同居宣言!
数カ月後、夫から突然話があると言われました。なんと、義母をうちに呼ぶことにしたというのです。これは決定事項で、日当たりの良い娘の部屋を明け渡すように言われました。事前に相談もなく決めるなんて、信じられません。
私が反対すると、こんな話になったのは私が原因だと言います。夫からの仕送りが減って生活ができなくなった義母は、家を売らざるをえなくなったのだとか。
娘の部屋から問答無用に家具やおもちゃを運び出す夫に、娘は泣いて抵抗しますが、夫はお構いなし。娘よりも母親が大事なのかと思うとがっかりです。
泣いて抵抗する娘を見て決心が固まりました。夫とは離婚します。ただこのまま離婚するのは、腹の虫がおさまりません。2人にひと泡吹かせようと、私は作戦を立てることにしました。
引っ越し当日、夫が目にしたものは…?
いよいよ義母の引っ越し当日。その日は夫が2週間の出張から戻る日でもあります。もちろん私は引っ越しには反対なので、何も手伝いません。娘と出掛けていました。
そんなとき、突如鳴った電話は夫から。家の前に立つ「売出し中」の看板を見たようです。とても驚いた様子で、これは一体どういうことだと怒っていました。
電話の向こうからは、義母の悲鳴と引っ越し業者が戸惑う声が聞こえます。なんてことはありません。私の両親が家を売っただけのこと。この家にはもう住むことができません。
夫の出張中、私と娘は荷物をまとめて実家に帰りました。もう家を売っても構わないと両親に話したところ、さっそく不動産屋さんに連絡をしたようです。
何の相談もなしにどういうつもりだと夫と義母は騒ぎますが、もともと両親の家を借りていたので私たちの家ではありません。それに、同居話を何の相談もなしに決めたのは夫たちのほうです。
自分たちのことは棚にあげて、よく責められるなと呆れてしまいます。
義母の援護で離婚成立!
電話の向こうで、夫は離婚してやると息巻いています。望むところです。私は喜んで同意しました。夫も義母も、娘に冷たい態度を取るようになっていたので、親権もあっさり私の元へ。すべて予定通りです。
そこで私がすかさず養育費の話を持ち出したところ、夫は急に言葉を詰まらせました。それもそのはず、夫の安月給で養育費を払い、無職で浪費家の義母を養うのは、さぞかし大変でしょう。
でも、義母は自分が働きに出るから大丈夫と自信満々に息子を援護します。息を吹き返した夫は、母親を褒めたたえ養育費を払うと豪語。自分たちをおとしめようとしても無駄だとほえて、電話を勢い良く切ったのでした。
数日後、めでたく私たち夫婦の離婚が成立。養育費は借金をして一括納入してくれたので、もう金輪際彼らと関わりを持つことはありません。私はスッキリとした気持ちで、新しい生活を始めました。
母親の本性見たり!
数カ月後、元夫はなんと私の実家にやってきて土下座で謝罪しました。全部自分が悪かった、許してくれ、やり直したいと……。
義母との暮らしを始めたものの、高給取りだった義父との生活を引きずる義母の金遣いはさぞかし荒かったよう。働いたこともなかったので、働けど働けどクビになったそうです。母親のヤバさを身をもって知ったと、涙ながらに語っていました。
元夫は同情を買いたかったのかもしれませんが、私の心はすこしも揺れません。人生かけて反省してほしいと願います。
同居や仕送りをしたいのであれば、事前に夫婦で話し合いが必要ではないでしょうか。どちらも家族の生活に大きく影響しうるもの。互いに納得の上、進めていきたいですね。
【取材時期:2024年8月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。