授業で生理というものを知って
私が通っていた小学校は、私立の女子校でした。高学年になると、どの学年でも思春期や初潮について授業で習います。
私の学年も授業の時期になり、1時間しっかりと説明を受けました。授業後、私が最初に思ったことは、「大人になると面倒なことが増えるんだなぁ」でした。
姉が2人いることから、はっきりと理解はしていないものの、なんとなく「そういうものがある」という察しはついていたのかもしれません。重く受け止めることもなく、あまり不安や恐怖は感じていませんでした。
同級生たちの話を聞いてしまって…
しかし、小学校6年のある日のこと。お手洗いで、同級生たちがこんな話をしていました。
「クラスメイトのAちゃんはもう生理が始まってるっぽいよ」
「今日が生理の日なのかも」
本人がいないところで、おもしろがっているようにも見える様子で、賑やかに話している同級生たち。
まだ初潮を迎えていない子たちにとって、生理は未知の出来事。女子校という環境だからこそ、興味本位で話しているうちに盛り上がり、噂話のようになってしまったのかもしれません。
「初潮は恥ずかしいことではない」と授業で真面目に教わった私にとって、同級生たちの会話は衝撃的なものでした。
ーーもしかして生理をからかっているのかな。やっぱり少し恥ずかしいことなのかな。初潮を迎えたら私も話題にされて、からかわれてしまうのかな……。
一気に不安が広がり、私は初潮を迎えることが怖くなってしまったのです。
姉たちに思いきって相談してみると?
結局そのまま秋になり、私は初潮を迎えました。
不安を抱えたまま慣れない生理の対処に追われ、「もうダメだ……」と感じた私は、思いきって姉たちに相談することにしました。学校の出来事や生理がきたときの対処法など、不安に感じることをすべて話してみたのです。
私と同じ女子校出身の姉たちはしっかり私の話を聞き、冷静に次のようなアドバイスをしてくれました。
・私たちのころもそういう同級生はいた
・経験していないからわからないのだと思うし、まったく気にしなくていい
・みんないつか初潮を迎えるし、生理が当たり前になれば自然と生理のことをからかわなくなる
私はそれまでの不安が晴れると同時に、「そのとおりかもしれない」と、ホッとすることができました。
初潮は、女性が経験する中でも大きな体の変化だと思います。経験したことがないときは興味をもったり、落ち着きがなくなったり、私のように不安に感じてしまったりすることも、大いにあると思います。
今の私は30歳を過ぎて親になり、子どもたちをサポートしていく立場になりました。もし自分の子どもや、身近に「初潮について悩んでいる」という子がいたら、自分の経験を活かして相談に乗ってあげたいと思います。
著者:おおした ともこ/30代女性。「人をサポートする仕事」に興味を持ち、学校窓口やソフトウェアのカスタマーサポートなど複数の職種を経験。仕事・プライベートでの体験をもとに、生活や生理に関する記事を執筆しています。
作画:モリナガアメ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年5月)
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!
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