近々、義理の娘が結婚することになりました。あまり好かれていないとは感じていたのですが、まさか結婚式に呼ばれないなんて。結婚して2年、彼女や親戚から信頼を得られていない私に、問題があるのかもしれません。夫は、亡くなった前妻のご両親が呼ばれるので、気遣ってのことかもしれないと慰めてくれますが……。
しかしながら、夫は娘の態度に苛立っている様子。結婚式が終わったら、親戚とも娘とも縁を切ろうと言います。私は自分のせいで親子関係に亀裂が入るのは嫌なので、絶縁しないよう説得した結果、夫は了承してくれましたが、それほど私のことを愛していると知ってほしかったと……。
夫のとんでもないウソが発覚
翌日私は、義理の娘に連絡。夫を心配させたくないので、表面上だけでも仲良くできないかと相談したのです。すると、夫が私の味方をしているように思ったらしく、敵意むき出しで突っかかってきました。
「偽物の母親は結婚式に来るな!」
「パパのお金が目当てのくせに」
彼女は、私が夫に寄生し、彼のお金を使い込んでいると思っている様子。ブランド品が好きな私の身なりを見て、そう思われてしまったのかもしれません。しかし話をよく聞くと、まったく違って……。
夫がウソをついていたことが発覚。私には借金があるとか、金遣いが荒く注意するとキレて手に負えないとか、彼女にウソを吹き込んでいたのです。いい歳したおばさんがニートなんて恥ずかしくないのかと彼女に言われ、さらに驚きました。
「あら、何も知らないのね」
「え?」
そこで私は、彼女をある場所に招待することにしました。これで、私がニートじゃないということを信じてくれるはず……。
私からも娘からも信頼を失う夫
夫は、独立してからというもの、何かと金銭的なサポートを求めるようになりました。先日は出張費が足りないということで、10万円を工面しました。そして翌日には、さらに10万円増やしてくれと。ホテルがどこもいっぱいで、高いホテルしか予約できなかったそうです。
この連絡に返事をしたのは義理の娘。ちょうど私の隣りにいたときに、連絡が入ったのです。彼女は父親をウソつきと罵倒し、今まで自分についてきたウソを並べ立てました。夫は事業が軌道に乗っており、しかし私に搾取ばかりされていて困ると娘の前で嘆いていたそうです。それなのに、私に生活費まで出してもらっているとはどういうことだ、寄生虫は夫のほうではないかと、娘は詰め寄っていました。私が用立てた彼女の結婚祝いも、夫が用意したと聞いていたそうです。
なぜ私たちが一緒にいるのかと聞いてくる夫。私は、ニートではない証拠を見せるために、彼女を私の会社に招待していたのです。彼女が本当の私を知ったことで、夫には誤算が生じ、慌てて「誤解させてしまった、これにはわけがある」と娘の気持ちを引きつけようとしましたが、それも無駄でした。
夫は、事業がうまくいかず、借金が膨らむ状況を娘に知られたら心配させるし、婚約破棄になるのではないかと思ったと言います。しかし、そんなことでは動じない婚約者だと彼女は言いました。娘と縁を切るとまで言うなんて、少しおかしいなとは思っていましたが、それは私と彼女が近づかないようするためだったのです。私と彼女が話せば、ウソがバレると思っていたのでしょう。ずっと支えてきたのに、こんな裏切り方をされるとは、100年の恋でも冷めます……。
ウソにウソを重ねた結果、天罰
後日、義理の娘は私への誤解をみんなに解いて回ってくれました。その後、彼女は夫を結婚式の招待リストから削除。私のことを不必要に傷つけたと後悔し、落ち込んでいました。
娘に捨てられた夫は、自分がしたことを棚に上げて、ひどすぎるなんて言っていましたが、彼女の判断は賢明だったと思います。事業に失敗して、おまけに借金もある。さらには娘も妻も騙す、そんな最低な人です。
そのウソも娘を傷つけないためのものだと主張しますが、それもまたウソだと私たちは知っています。なんと夫は、毎晩のキャバクラ通いに加えて、不倫までしていたのです。私から出張費として借りたお金も、不倫相手に貢いでいたようです。
娘と連絡が取れなくなったと私に泣きついてきましたが、彼女は絶縁を望んでいたため、もう関わらないよう私から忠告しました。娘の門出に水を差すような父親です。縁を切りたくもなるはずです。
あれからすぐ私たちは離婚をし、しっかり慰謝料も受け取らせていただきました。義理の娘だった彼女とは、今でもたまに連絡を取り合っています。父親とは完全に縁を切り、新しい家族とうまくやっているようです。これからも、遠くから静かに見守らせてもらえたらと思っています。そして、自分もまた幸せになれるように努力します。
つらいときこそ本音で話し合い、協力して乗り越えるのが家族ではないでしょうか。自分を信頼し助けてくれる相手には、ウソなどつかず誠実に向き合いたいものです。誰かが傷ついたり、自分の首を絞めたりする可能性のある、事実とは異なる発言はしないよう気をつけたいですね。
【取材時期:2024年8月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。