本当は娘とふたり暮らしをしたかったのですが、実家の家事要員として家を出ないよう両親に強く言われ、しぶしぶ同居していました。
姉と比較される日々
姉は自他ともに認める美人でバツグンのスタイルの持ち主。愛想も良くて愛されキャラです。逆に私は、平凡な顔とスタイルで性格も引っ込み思案。小さいころから姉には見下され、両親には姉と比較され育ってきました。
私の唯一の心のよりどころは、隣県に住んでいるやさしい祖父母。いつも私のことを心配してくれていて、月1くらいの頻度でこっそり会っていました。
突然実家に出戻った姉
そんなある日、姉が家に帰って来て「私、離婚したの! 今日から私が住むわ!すねかじりは出て行ってくれる?」と言い放ちました。両親も姉のうしろでニヤニヤしています。姉が帰ってくるのであれば、私は用なしということなのでしょう。我慢の限界に達しました。
祖父母のもとへ
祖父母に連絡をしたところ、今すぐ家においでと言ってくれました。私は娘を連れ、荷物をまとめて家を出て行くことにしました。
祖父母の家では大切にしてもらい、私はようやく心から笑える日常を取り戻しました。娘もやさしい祖父母に愛情をたっぷり注いでもらい、毎日すごく楽しそうです。
そして数カ月後、急に姉から電話がかかってきたのです。
立場逆転!
「水道も光熱費も引き落としができなくて、止められそうなの! 今すぐ帰ってきて!」「それに家もぐちゃぐちゃなの! 片付けと掃除もお願ね!」と、姉は焦った様子で言いました。
私は実家に住んでいたとき、実家の生活費も水道光熱費もすべて支払っていたのです。両親は金遣いが荒く、父の収入だけではやりくりできるはずがありませんでした。さらに、両親は家事が苦手で、掃除、洗濯、料理……すべての家事を私ひとりでやらされていたので、家が荒れてしまっているよう。
実家の家計状況をまったく把握していなかった両親と姉。これまでの真実を伝えると、「すぐに帰ってきて!」と謝ってきましたが、そんなに都合のいいように使われては、たまったものではありません。私は両親と姉に縁を切ることを伝えました。
真実を知った両親と姉の末路
実は姉が離婚した理由は、姉の浮気だったようで、姉は慰謝料の支払いも滞っていたそうです。今は3人で必死に働いて、なんとか暮らしているようです。
一方、私は祖父母と一緒に穏やかであたたかい日常を送ることができています。これまで心の中に溜め込んでいた不満や悲しみは、祖父母の愛情に包まれながら少しずつ癒されています。祖父母は私と娘を大切にしてくれ、私はようやく自分自身を大事にすることができるようになりました。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。